ベトナムから約3キロの液状大麻を密輸したなどとして、兵庫県警薬物銃器対策課と尼崎南署は23日までに、大麻取締法違反と麻薬取締法違反の疑いで、ベトナム国籍で兵庫県尼崎市の会社員の男(23)を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。県警はベトナム人による密輸組織の受け取り役とみて調べている。 捜査関係者によると、男は何者かと共謀して昨年11月、ベトナムから国際宅配貨物を使い、約3キロの液状大麻を輸入したほか、今年5月に自宅で約2・5グラムの液状大麻を所持した疑いが持たれている。容疑を認めているという。 密輸されたのは、大麻草から抽出した幻覚成分を濃縮した液体「大麻リキッド」。化粧クリームの容器6個に入った状態でベトナムから届いたが、関西国際空港の税関検査で中身が判明した。宛先は男が当時住んでいた尼崎市内の住所だったという。 調べに「オンラインゲームで借金がかさみ、知人の紹介で荷物を受け取った」と説明。空港で押収された荷物とは別に、同時期に国内から自宅に転送された大麻リキッドを受け取ったとされる。指示を受け一部をポリ袋に移す作業をしたといい、自宅からは大麻リキッド入りのポリ袋二つが見つかった。県警は報酬としてベトナム通貨十数万円分を受け取ったとみている。