事実上の〝政権選択選挙〟とも位置づけられる参議院選挙が、3日公示されました。県内では、7人が立候補し17日間の選挙戦がスタートしました。 参院選に立候補したのは、届け出順に、参政党の新人、青木ひとみさん(44)。自民党の現職、清水真人さん(50)。政治団体「無所属連合」の新人、井田雅彦さん(49)。共産党の新人、高橋保さん(67)。立憲民主党の新人、河村正剛さん(52)。政治団体「NHK党」の新人、上楽宗之さん(46)。無所属の新人、辛嶋美紀さん(49)の7人です。自民党の現職に新人6人が挑む構図です。 参政党の新人、青木さんは、高崎駅西口で第一声です。減税によって国民負担率を35%に抑え手取りを増やすことなど経済政策を中心に訴えました。いままで選挙に無関心だった無党派層の票が鍵だとし、県内をくまなく巡って街頭演説で支持を呼びかける選挙戦です。 自民党現職の清水さんは高崎市の事務所で第一声をあげ、国土交通政務官を経験した1期6年の実績のほか、物価高対策や中小企業の支援などを訴えました。政治とカネの問題や、先月には元県連県議が逮捕されるなど逆風が吹く中での選挙。支持団体を基盤に党を挙げた組織戦を展開します。 政治団体「無所属連合」の新人、井田さんは、前橋公園で第一声をあげ現在の移民政策や少子化対策など抜本的な改革を訴えました。街頭演説をSNSで配信し政権与党に不満をもつ有権者の支持を狙います。 共産党の新人、高橋さんは前橋市の群馬会館前で第一声をあげ、国会議員などが応援に駆けつけました。消費税5%への減税と、段階的な廃止を強調し大企業への法人税率の見直しを訴えました。また、軍事費の削減に加えて、コメの増産や生産者への所得補償の支援策などで支持拡大を図ります。 立憲民主党の新人、河村さんは、全国に広がった匿名の寄付活動タイガーマスク運動の先駆けで、30年近く続ける社会活動家の実績を強調。物価高対策や児童養護施設の子どもたちへの自立支援、ひとり親家庭への公的支援の拡充などを訴えました。トラ柄の選挙カーを走らせ無党派層にアピールします。 政治団体「NHK党」の新人上楽さんは、NHKのスクランブル放送の実現と政党要件を満たす得票率2%獲得を第一に掲げます。選挙戦では、街頭演説は行わず、県内全域のポスター貼りやSNSでの情報発信を通じて支持拡大を狙います。 無所属の新人、辛嶋さんは憲法9条の堅持のほか、防衛費削減や少子化対策、低所得者層向けの経済対策などを訴えました。選挙戦では、ポスターの掲示やビラの配布は行わず街頭演説で有権者に声を届けます。 群馬選挙区は改選定数1となった2007年以降、もっとも多い7人が出馬しました。おもな争点は物価高対策で、国民への現金給付や消費税の減税・廃止など論戦が展開されています。参院選は、今月20日投開票です。