入院患者のクレジットカード情報を不正利用したとして、警視庁野方署は私電磁的記録不正作出・同供用と窃盗の疑いで、麻生総合病院(川崎市)の看護師、伊東優花容疑者(24)=同市麻生区=を逮捕した。「借金に困っているが、アイドルのグッズが欲しかった」などと容疑を認めている。 逮捕容疑は2月9日、昨年11月に亡くなった80代の男性入院患者のカード情報を通販サイトに入力し、アイドルグループ「Hey!Say!JUMP」のグッズ1点(販売価格1570円)を不正に購入したとしている。 野方署によると、伊東容疑者は昨年10月ごろ、男性の病室の引き出しにあったカードをスマートフォンで撮影したという。男性の死亡後、遺族がカードの利用に気付き、今年4月に署に相談して事件が発覚。計約200万円分を通販サイトでの買い物などに使っていたとみられる。伊東容疑者は「複数人の入院患者のカード情報を盗んだ」と説明しているといい、署は余罪も含めて捜査している。 麻生総合病院によると、伊東容疑者の勤務態度に問題はなく、逮捕直前まで勤務を続けていたという。同病院は「関係者の皆さまに迷惑をおかけして申し訳ない。警視庁の捜査に全面的に協力するとともに、内部調査も進め、再発防止に努める」などとコメントした。