【仙台バラバラ殺人】懲役21年判決の女 被告人質問で語った「私はいらない存在だった」〈前編〉

「主文。被告人を懲役21年に処する」 2025年7月、仙台地方裁判所の法廷で響いた判決言い渡しの声に、被告の女は身じろぎもせず、静かに前を見つめていた。 殺人、死体損壊、死体遺棄などの罪に問われたのは、山口優被告(33)。 事件が発覚したのは2022年の年末―。津波被害の記憶が色濃く残る仙台市若林区の沿岸部で、キャリーケースに入った遺体が発見された。 遺体は四肢が切断され、顔には無数の切り傷。身元は、仙台市内に住む男性(当時22)と判明した。 逮捕されたのは、被害男性の知人である前田広樹被告(33)と山口被告。2人は交際関係にあり、事件当時、被害男性は2人と同じアパートで暮らしていた。 なぜ、共に暮らしていた知人を手にかけ、凄惨な事件に至ったのか。 法廷で明かされたのは、共依存の果てに崩壊した歪な人間関係だった。

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