性犯罪の加害者となった男性の妻は、なぜか「責められる側」に回ることがあるーー。 「妻が応えなかったから」「セックスレスが原因で仕方なかった」。そんな声が、警察の取り調べや義父母の言葉、さらには加害者本人の口から語られることがあるといいます。 精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さん(西川口榎本クリニック副院長)は、長年にわたって性犯罪者とその家族の支援に取り組んできました。 新刊『夫が痴漢で逮捕されました 性犯罪と「加害者家族」』(朝日新書)では、性犯罪を“家庭の問題”にすり替えてしまう構造的な偏見が、妻をいかに追い詰めていくかが語られています。 ※本記事は、『夫が痴漢で逮捕されました 性犯罪と「加害者家族」』より一部を抜粋・再構成しています。