ギルバート・アリーナス氏に高額違法ポーカービジネス関与の疑い…共謀者にはイスラエル系犯罪組織幹部も

2000年代のNBAにおけるベストスコアリングガードの1人、ギルバート・アリーナス氏(元ワシントン・ウィザーズ)が、違法ポーカーの運営に関与したとして逮捕された。 米司法省は7月31日(現地時間30日)、プレスリリースを発表し、アリーナス氏の容疑の詳細を公開している。 “エージェント・ゼロ”の異名を持つ3度のオールスターは、自身が所有するロサンゼルス市エンシノ地区の大邸宅で高額違法ポーカーゲームを行う違法賭博ビジネスを運営した疑いが持たれている。アリーナス氏への起訴内容は、違法賭博事業運営の共謀、違法賭博事業の運営、連邦捜査官への虚偽陳述の3件。アリーナス氏は、2021年9月から翌年7月にかけて、エンシノの大邸宅を高額違法ポーカー開催のために貸し出し、共謀者たちはアリーナス氏の指示で会場設営、人員の手配、家賃徴収などをそれぞれ担当していた。違法賭博の会場にはシェフ、マッサージ師、コンパニオン、武装警備員なども配備され、アリーナス氏は参加者の賭け金とチップガールへのチップから取り分を得ていたと断定されている。 これらの容疑により、アリーナス氏は連邦大陪審の起訴状に基づき逮捕。また、米司法省によれば、アリーナス氏を含む6人の逮捕者の中にはイスラエル系犯罪組織幹部とされる人物が含まれているという。 『ESPN』によると、アリーナス氏は31日午後にロサンゼルス連邦地裁に出廷し、無罪を主張した上で、5万ドル(約750万円)の保釈金を支払い釈放済み。弁護人を務めるジェローム・フリードバーグ氏は、依頼人と十分に会話する時間がないことを前置きしておきながらも、アリーナス氏の権利を主張している。 「事件の時点では、彼は推定無罪ですよね? 彼は他の市民と同様に、推定無罪の権利を有しており、そのように扱われるべきです」 アリーナス氏は釈放後、自身のSNSを更新。その言葉遣いは強気で、自身の無罪を確信している様子だった。 「俺はまた街に戻ってきた。ただ家を借りただけで、俺とは無関係だ。(警察は)俺を捕まえておくことはできない」 アリーナス氏のカードゲームにまつわる問題は、現役時代の出来事も有名だ。アリーナス氏は2009年12月、当時のワシントン・ウィザーズのチームメイト、ジャバリス・クリッテントン(元ロサンゼルス・レイカーズ)と共にロッカールームに拳銃を持ち込んだ問題で、2年間の保護観察処分とシーズン終了までの出場停止処分を科されている。アリーナス氏はこの一件について、チーム機内で起きたカードゲーム中の言い争いが原因だったと述べている。 最近はマーカス・モリス(元デトロイト・ピストンズほか)がカジノにおける小切手の不渡りによって詐欺罪で逮捕されたほか、テリー・ロジアー(マイアミ・ヒート)やマリーク・ビーズリー(デトロイト・ピストンズ)にもスポーツベッティングの関与が疑われるなど、NBAの周囲でギャンブルにまつわる不穏なニュースが後を絶たない。 なお、アリーナス氏は9月23日に公判前協議が控えており、有罪判決を受けた場合、それぞれの罪状で最高5年、最大で15年の懲役刑に処せられる可能性がある。 文=Meiji

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