福岡・天神の警固公園に集まる「警固界隈」の10代少女に睡眠薬を渡したとして、中央署は19日、佐賀県伊万里市二里町八谷搦、無職、太田寛和容疑者(50)を麻薬取締法違反(向精神薬の譲渡)容疑で逮捕した。太田容疑者は警固界隈の若者らから、睡眠薬を渡してくれる人物として「サイレース(睡眠薬)おじさん」と呼ばれていた。 逮捕容疑は7月5日午後0時50分ごろ、福岡市中央区天神の警固公園そばで、10代の少女に向精神薬である睡眠薬8錠を無償で渡したとしている。太田容疑者は「間違いない」と容疑を認めている。 同署によると、2月に情報提供があり、捜査で太田容疑者の関与が浮上。県警は太田容疑者の自宅から本人が処方されたとみられる同じ睡眠薬36錠を押収した。一方、同法は他人に向精神薬を譲渡することを禁止している。太田容疑者は薬を渡した見返りに少女に抱きつくことを要求しており、少女はこれまでに「太田容疑者から薬を10回以上もらった」と話しているという。同署は余罪もあるとみて調べている。【栗栖由喜】