斎藤工主演のドラマ「誘拐の日」(毎週火曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)の最終回が9月2日に放送。過去に罪を犯してしまった汐里(安達祐実)を、夫の新庄(斎藤)がギュッと抱きしめたシーンに多くの声が上がりSNSが盛り上がった。(以下、ネタバレを含みます) ■「誘拐の日」とは 本作は、「シグナル」「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」などを生みだした、韓国有数のスタジオ・ASTORYが2023年に製作した連続ドラマ「誘拐の日」を原作に、「下町ロケット」(2018年)、「半沢直樹」(2020年、ともにTBS系)、「愛しい嘘~優しい闇~」(2022年、テレビ朝日系)などを手掛けた脚本家・丑尾健太郎が日本オリジナルのノンストップエンターテインメントへと昇華。映画「神様のカルテ」(2011年、2014年)やドラマ「星降る夜に」(2023年、テレビ朝日系)などで知られる深川栄洋が演出を担当する。 斎藤演じるマヌケなお人よし誘拐犯・新庄政宗と、永尾柚乃演じる記憶喪失の天才少女・七瀬凛という疑似親子の2人が、次々と襲いかかる危機を乗り越えながら犯人捜しと逃亡劇を繰り広げる“巻き込まれ型ヒューマンミステリー”。 キャストは斎藤と永尾の他、栄進記念病院の顧問弁護士でかつて凛の家に出入りしていた元家庭教師・山崎忠を深澤辰哉(Snow Man)、3年前に新庄とまな娘を置いて失踪したが、最近また新庄の前に姿を現した妻・汐里を安達、新庄と汐里の娘で心臓病を患っている芽生を日下莉帆、シンガポールの投資会社「Zキャピタルズ」の日本支部長・ケビン福住を鈴木浩介が演じる。 また、強欲な病院副理事長・七瀬富雄に長谷川初範、栄進記念病院の看護師長・藤澤香里に望海風斗、新庄を追う所轄のベテラン刑事・須之内司に江口洋介、須之内とバディーを組む若手刑事・北村高広に佐藤寛太、医学博士・水原由紀子に内田有紀が扮(ふん)する。 ■10億円を手に入れた汐里、凛に呼び出された場所へと向かう 妻・汐里の通報により、泣き叫ぶ凛と引き裂かれ、県警捜査一課に逮捕されてしまった新庄。頼みの綱の所轄刑事・須之内も犯人隠匿容疑で取り調べを受ける身となり、もはやなすすべなしの状況に。 そんな中、山崎の支援のもと、凛は副理事長の富雄と県警刑事部長・辰岡(徳重聡)の不正を暴くという起死回生の一手を打ち、辰岡は失脚。代わりに捜査の指揮官として復帰することになった須之内は、凛の両親を殺害した本当の犯人を逮捕するため、凛を捜査アドバイザーに迎えてある作戦を実行しようと考える。 その頃、汐里は、“次世代知能開発プロジェクト”のデータが収納されたペンダントと引き換えに、福住からまんまと10億円をせしめ、国外逃亡しようとしていた。ところが、空港に到着した途端に汐里の携帯に凛から連絡が入る。凛に呼び出された汐里は、幼かった頃に新庄と過ごしたことのある教会へと向かう。 「私の両親が殺される1週間前におばさんはうちに来てたよね?なんで?」と尋ねる凛に、汐里は「昔いた自分の家が懐かしくなって見にいくたくなったのよ。ついでに…誘拐の下見も兼ねて」と告白。続けて「本当は警察に行こうと思ってた。私の罪は政宗に情報を流したことかな。そのことは償おうと思ってる」と話す汐里を、「そうやってうまく逃げるつもり?」と問い詰める凛。 そして凛の巧みな誘導によって「少しは私に感謝したらどうなの!?人でなしのあんたの父親を殺してやったのは私なんだから!!」と、汐里がうっかり口を滑らせてしまう。凛の父親を殺害したのは汐里だったのだ。 ■新庄が汐里を抱きしめたシーンに「優しすぎる」の声 怒りを募らせた汐里は、病院から盗んだメスを凛に突きつける。そこに須之内ら刑事が現れ、八方塞がりとなった汐里。すると新庄が汐里に近付き、「もうやめよう汐里。俺と一緒に行こう」と言ってメスの刃先を手で掴む。そして新庄は、「汐里を憎んだことなんて一度もない。汐里が俺の代わりに養子になったことも思い出した。辛かったな。そばにいれなくてごめん。でも…大人になってまた会えて、家族になれてうれしかった。かわいい芽生も生まれてくれて。汐里のおかげで俺は本当に幸せだった。汐里は俺にとって大切な家族だ。それはこれからもずっと変わらない。愛してる」と言って汐里をギュッと抱きしめるのだった。 新庄が大きな愛で汐里を包み込んだシーンに「政宗は優しすぎる」「やっぱり政宗はすごい人や」「政宗ーーーー!」「いいなぁしおりには政宗がいて」「聖人すぎるて」「わぁぁぁん」「政宗スパダリすぎるんよ」「政宗はずっと欲しかった言葉をくれる…」「政宗がでっけぇ愛の人すぎる」などの声が多く上がり、X(旧Twitter)のトレンド1位にランクインしていた。 凛との間に強い絆を築き、汐里に対しても変わらぬ愛を伝えた新庄のこれからの幸せを願わずにはいられない素敵な最終回だった。 ◆文=奥村百恵