独露パイプライン爆破容疑者、ドイツに移送せず イタリア最高裁

2022年にあったロシアとドイツ間を結ぶ天然ガスパイプライン「ノルドストリーム」と「ノルドストリーム2」の爆破事件で、今年8月にイタリアで逮捕された「首謀者」のウクライナ軍元将校(49)について、イタリア最高裁は15日、ドイツに移送しない決定をした。手続き上の不備が理由としている。 元将校は独捜査当局の出した逮捕状に基づいて逮捕された。事件ではウクライナの国家レベルでの関与が焦点となっており、近くドイツに移送され、裁判で事件の真相が明らかになることが期待されていた。 独DPA通信によると、9月に下級審がいったん移送を決定したが、最高裁が「逮捕状の根拠となる事実の法的分類が不正確だった」との将校側の訴えを認め、決定を取り消したという。 今後は下級審に差し戻され、移送の可否を審理し直す。【ベルリン五十嵐朋子】

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