【11月03日 KOREA WAVE】ソウルで、被害者を宿泊施設に自発的に泊まらせたうえで、現金カードを第三者が回収して金銭を引き出すという「セルフ監禁型ボイスフィッシング」の手口を使った犯行に関与した組織員が、警察に逮捕された。 ソウル警察庁が10月20日、公式YouTubeチャンネル「ソウル警察」で公開した動画には、ある女性がソウル市内の地下鉄駅ロッカーに何かを入れて証拠写真を撮った後、立ち去る場面が映っている。その後、1人の男性が現れ、同じロッカーからその荷物を取り出す様子が続く。 警察の調査によれば、ロッカーにカードを預けた女性は、検察捜査官を装った電話に騙され、「あなたの口座が犯罪に使われているため、保護措置が必要だ」と指示されて、ソウル市内のモーテルに自ら宿泊したという。その上で「安全な場所にカードを預ける必要がある」と言われ、地下鉄のロッカーに自分の現金カードを入れたとのことだ。 その後ロッカーに現れた男性は、ボイスフィッシング組織の一員であり、女性が預けたカードを使って複数回にわたり現金を引き出していたことが判明した。しかし、繰り返される不審な引き出しに気づいた銀行職員が警察に通報し、警察は現場でこの男を逮捕した。 逮捕された男は当初、容疑を否認していたが、最終的に犯行を認めた。所持品からは、被害者9人分の現金カード10枚が見つかったという。 警察関係者は「捜査機関が、捜査を理由に宿泊施設への滞在を指示することは絶対にない」と強調し、「このような手口は典型的なボイスフィッシング犯罪だ」と警鐘を鳴らした。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News