政治団体「NHKから国民を守る党」で副党首を務める斉藤健一郎参院議員は10日、党首の立花孝志容疑者が名誉毀損の疑いで兵庫県警に逮捕されたことを受け、国会内で緊急に記者会見し、「お騒がせし、心配をおかけしている皆さまにおわび申し上げる」と述べた。 斉藤氏は「党としては現在、事実関係を慎重に確認している段階だ」と説明し、「今後は関係機関と連携し、冷静かつ誠実に対応していく」と述べた。逮捕後、立花氏との連絡のやりとりは「全くない。むしろ取れない状態だ」と話し、弁護士による接見の報告は受けたと明らかにした。 立花氏が出馬の意向を表明している静岡県伊東市長選(12月7日告示、14日投開票)への対応については、「党首が戻ってくるかどうかが分からないため、出馬するか、取りやめるか、という答えは出せない」と述べるにとどめた。同市長選は、学歴詐称疑惑の指摘を受け、2度の不信任決議案が可決されて失職した田久保真紀前市長の後任を選ぶ選挙だ。 斉藤氏は、自民党と結成している参院会派の行方など、今後の国会での活動に関しては「一切、影響はない」と述べた。「私は無所属の国会議員として自民党と会派をともにして活動していく。今回の件とは一線を画している。それはそれ、これはこれ、という形で考えている」と強調した。 ■「SNSでの発信考えるきっかけに」 逮捕への受け止めを問われ、「罪が確定したわけではない。逮捕は大きな衝撃ではあるかもしれないが、立花孝志自身がユーチューブでもずっと発信をしていたように、名誉毀損の部分に関しては、誤った情報を発信している部分は明確に謝罪を述べている。司法の判断を待ちたい」と述べた。 SNS上にある憶測に対しては「事実関係が明確にならない以上、推測を拡散することは、デマ情報や陰謀論の拡散につながるので、慎重に発言しなければならないと思う」と語った。「言論の自由があるので、SNS上でさまざまな憶測が飛んでいることを完全に否定するものではないが、SNSで発信するうえでの責任を持ち、個々が判断して、言論の自由の中で考えていかなければならない。ひとつのいいきっかけになればと思っている」と述べた。