90代女性の認知症に乗じ、給湯器「不当契約」か 準詐欺未遂の疑いで役員再逮捕 伊豆中央署など

伊豆中央、裾野両署と静岡県警生活保安課は12日、高齢女性が認知症であることに乗じて給湯器の工事契約を結び、現金をだまし取ろうとしたとして、準詐欺未遂の疑いで住宅販売会社「eーLIFE」役員の容疑者(40)=神奈川県座間市相模が丘2丁目、詐欺未遂と特定商取引法違反容疑で逮捕=を再逮捕した。 県警によると、点検商法に絡む準詐欺容疑の適用は全国的に珍しいという。女性宅に出入りする介護ヘルパーや医師の意見も踏まえ、人をだます欺罔(ぎもう)行為に至らなくても知識が不十分な点につけ込んだとして適用した。 再逮捕容疑は4月、伊豆の国市の90代の女性宅を訪問し、女性が認知症だと知りながら不当な工事契約を結んで代金約25万円をだまし取ろうとした疑い。家族が不審に思い、契約を解除した。容疑者は否認している。 県警によると、女性は認知症の疑いで介護認定を受けており工事契約の事実を覚えていなかった。容疑者が、判断能力が低下した高齢者を狙って訪問販売を繰り返していたとみて調べている。 県警の担当者は対策として、判断能力が低下している人を法的に支える成年後見人制度の活用を呼びかけている。 静岡地検沼津支部は12日、詐欺未遂と特商法違反で逮捕、送検された同社の訪問販売員の男性(40)=神奈川県厚木市=を処分保留で釈放した。在宅で捜査を継続する。

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