倒産した物流会社の元社長ら2人が銀行からの融資金およそ1億円をだましとったとして逮捕された事件。刑事告訴をしたのは北國銀行だったことが新たに分かりました。 森下記者: 「午前10時15分沖野容疑者を乗せたとみられる車が白山警察署を出ました。これから身柄が金沢地検へと送られます」 14日、詐欺の疑いで金沢地検に送られたのは、おととし倒産した金沢市の物流会社アペックスの元社長沖野幸一(61)容疑者と元総務部長の嶋田一彦(60)容疑者です。 2人は2022年、うその決算書を銀行に提出し融資金およそ1億円をだましとったとして、詐欺の疑いがもたれています。 警察などによりますと今年1月、北國銀行から「決算書が粉飾されている」と相談を受け、5月に告訴状を受理したということです。 北國銀行は「個別の事案については答えられない」とした上で「捜査に協力できることについては誠実に対応していく」とコメントしています。 一方、嶋田容疑者を巡っては今年7月、アペックスの口座から引き出された42億円の使途がわからないとして倒産後に財務を引き継いだ会社から提訴され、金沢地裁から5億円の損害賠償を命じる判決を受けています。 逮捕前、嶋田容疑者は石川テレビの取材に対し「42億円という大金の引き出しは一管理職の私だけでできることではない」と話しています。