山形市の60代の男性が金の地金と現金、あわせて3930万円をだましとられる特殊詐欺被害がありました。 犯人は書類をSNSで送るなどして男性を信用させていました。 警察によりますと、先月4日、山形市の60代男性のスマートフォンに+1844からはじまる電話番号から電話があり、総合通信基盤局を名乗る女から「携帯電話が2時間以内に使用停止になります」などと言われたということです。 その後、山口県警を名乗る男に替わり「携帯電話が不正使用されていて銀行口座も犯罪に利用されている」と言われたということです。 さらに捜査用の携帯電話だというスマートフォンが男性の家に届けられ、LINEのビデオ通話で「逮捕状が出ている」「あなたのお金が汚いお金ではないことを証明するため」などと言われ銀行口座の残高などを聞かれました。 相手が警察官のような制服を着ていたほか、逮捕状と書かれた画像が送られてきたことから、男性は話を信じたということです。 その後、お札の番号を調べるのには時間がかかるが、「金に換えれば時間がかからないので11月末には返せる」「宮城県で金を購入して」と言われたため、男性は身の潔白を証明したいと思い宮城県で金の地金2.4キロを3540万円で購入しました。 その金は、指示通りに玄関に置いたところなくなっていたということです。 さらに相手からもっと調査が必要だと言われたため、指定された口座に390万円を振り込みました。 このあと、男性は「査察調査一時預かり証明書」という書類の画像を見せられたため返却されるものと思って待っていましたが、相手から連絡がなくLINE電話もつながらなくなったことから、山口県警に電話で確認したところだまされたことがわかりました。 被害額は金の地金、およそ3540万円分と現金390万円のあわせて3930万円にのぼります。 警察では、現金のほか、金を購入させてだましとる被害が多発している、警察が金を購入させたり現金を振り込ませることはない、警察手帳や書類の写真をSNSで送ることもないとして注意を呼びかけています。