仏に対する不安定化工作拠点 ロシアの「ハイブリッド戦争」

パリ、フランス、11月27日(AP)―「ロシアは敵ではない」と宣言するポスター運動を展開した親ロシア団体「SOSドンバス」の指導者らが、外国勢力のための情報収集の疑いで拘留されている。 同団体は、創設者アナ・ノビコワの逮捕をテレグラム投稿で確認した。グループのバンサン・ペルフェッティ会長も起訴されると弁護士が述べた。パリ検察庁は11月26日、両者を「アンナ・N」と「バンサン・P」とだけ公表し、両者とも拘留中だと述べた。 この情報収集活動の摘発は、ウクライナ支援の主要国であるフランスを標的としたロシアによる不安定化工作について、マクロン仏大統領が警告した直後に起きた。 マクロン大統領は今週、代理勢力を用いるなどして欧州に対し「ハイブリッド戦争」を仕掛けているとロシアを非難した。 検察当局は、両者に対して共謀罪、外国勢力との情報接触、外国勢力のための情報収集の予備的容疑がかけられていると発表した。各罪は最高10年の懲役および多額の罰金が科せられる。外国勢力の名称は明らかにされていない。 フランス政府・情報機関・軍当局者は、ロシアがサイバー攻撃、偽情報、その他の不安定化工作でフランスを標的にする動きを強めていると指摘。こうした戦術は、ウクライナを支援する他国に対しても用いられている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加