これまでに55人の死亡確認 鎮火に至らずさらなる被害懸念 香港・高層マンション火災 “保護ネット”が防火基準を満たしていなかったか 出火原因いまだわからず

きのう香港で発生した高層マンションの火災は、これまでに55人の死亡が確認されました。現在も鎮火には至っておらず、さらなる被害が懸念されます。 きのう午後に発生した香港北部・大埔区の高層マンション火災。 マンションの住人 「『火事だ!逃げろ!』という声が聞こえたので慌てて逃げました」 現場は高層マンション8棟が立ち並ぶ団地で、7棟に次々と燃え広がり、暗くなってからは辺り一面が真っ赤な炎に包まれました。 出火当時、マンションは大規模な修繕工事が行われ、竹でできた足場が組まれていました。 マンションの住人 「最初は1棟だけでしたが、こんなに短時間で燃え広がるとは予想できませんでした」 これまでに消防隊員1人を含む55人が死亡。72人が負傷し、うち15人が重篤な状態です。 妻と連絡が取れない住人 「火災発生時、彼女に逃げなさいと伝えました。しかし部屋を出ると、階段は煙で充満し真っ暗だったので、彼女は仕方なく部屋に戻りました」 避難した住人らは連絡が取れなくなっている人の安否を心配する中で夜を過ごしました。 記者 「火災の発生から24時間が経ちましたが、また火の勢いが強くなってきました」 高層マンションのため、消火活動は難航していて、現在も鎮火には至っていません。 火が短時間で燃え広がった要因について香港メディアは、修繕工事のためマンション全体を覆っていた保護ネットが防火基準を満たしていない疑いがあると報じています。 マンションの住人 「保護ネットが防火であれば、こんなことにはならなかったはず」 警察は、この火災に関連して、工事業者の責任者3人を過失致死の疑いで逮捕。また、工事業者の事務所を家宅捜索し、書類などを押収したということです。 マンションの住人 「火事ですべてを失いました。どうしたらいいのですか?この家を買うためにすべてを注ぎ込んだのに」 出火原因はいまも分かっていません。

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