架空の暗号資産投資事業を無登録で行い、利益を得ていたとして、富山市の男ら3人が逮捕・起訴された事件で、富山県警は収益を隠匿または受け取ったとして山口組系暴力団「芳賀組」の組長を含む男7人を逮捕しました。捜査関係者によりますと、組長の男は黙秘しているということです。 ■「Genio」と称した架空の投資事業… 梶谷昌吾 記者 「県警の捜査員が芳賀組の関係事務所に家宅捜索に入ります」 組織的犯罪処罰法の疑いで逮捕されたのは、山口組系暴力団「芳賀組」の組長・高島力容疑者(58)と富山市堀の会社役員小沢淳容疑者(46)ら男7人です。 県警は28日、芳賀組の関係先である暴力団事務所に家宅捜索に入りました。 ■山口組系「芳賀組」組長の黙秘と捜査の進展 この事件をめぐっては、小沢容疑者(46)ら3人が「Genio」と称した架空の暗号資産投資事業を無登録で行い、およそ540人から利益を得ていたとして金融商品取引法違反の罪で逮捕・起訴されています。 県警によりますと、小沢容疑者ら3人はこの事業で得た現金およそ2900万円を隠そうと別の口座に移した疑い、高島容疑者ら4人は違法な事業で得た収益と知りながら、あわせておよそ1185万円を受け取った疑いが持たれています。 ■容疑者7人の具体的な隠匿・収益受領の内訳 小沢容疑者ら3人は「Genio」と称した架空の暗号資産投資事業を運営。全国で開催したセミナーで「AIを利用していたため安全に資産を運用する」などとうたい2000人以上の会員を勧誘。無登録で暗号資産の出資を募り、そこで集まった金の一部が暴力団などに流れていたとみられます。 県警は捜査に支障があるとして、7人の認否を明らかにしていません。捜査関係者によりますと、高島容疑者は黙秘しているということです。 県警は「Genio」の資金の管理を担っていた小沢容疑者が暴力団とつながっていたとみています。 ■石川県の関係先を捜索、違法収益の解明へ 県警は28日、石川県にある芳賀組とは別の暴力団事務所も家宅捜索。違法に受け取った金が暴力団の資金源になっていた可能性などを含め余罪などを調べています。