国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」に捜査情報を漏らしたとして、警視庁の警部補が逮捕された地方公務員法違反事件で、警視庁は近く、別の捜査情報を漏洩(ろうえい)したとして警部補を同容疑で再逮捕する方針を固めた。警察関係者への取材でわかった。 警察関係者によると、警視庁暴力団対策課警部補の神保大輔容疑者(43)の再逮捕容疑は、7月ごろ、警視庁が捜査用カメラで撮影していたメンバーらの関係先のリストを、ナチュラル側に漏らしたというもの。職場で情報を確認し、ナチュラルが数千万円かけて独自に開発したスマートフォンアプリを使ってリストを送信したとみられるという。 神保容疑者は、ナチュラル側にメンバーの関係先が捜査用カメラにどう映っているかがわかる画像を4月下旬と5月上旬に送信したとして、11月12日に逮捕された。警視庁は認否を明らかにしていない。 ナチュラルは、女性をスカウトして、全国の風俗店に違法に紹介するなどして2022年に44・5億円を得ており、勢力は全国で少なくとも約1500人に上る。全国の警察が「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」として、メンバーの摘発を進めている。