首都圏で相次いだ強盗事件を巡り、首謀者として逮捕された職業不詳の福地紘人容疑者(26)ら4人が、実行役らへの指示と、首謀者同士の連絡とでスマートフォンを使い分けていたことが6日、捜査関係者への取材で分かった。 警視庁などの合同捜査本部は同日、4人を送検。4人が複数の端末を駆使し、互いに連絡を取り合いながら、同時に実行役らに指示を出していたとみて調べている。 捜査関係者によると、4人は指示用のスマホで秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」を使い、それぞれが実行役や回収役に1対1で指示を出していた。千葉県市川市の強盗傷害事件では、実行役と音声通話をつないだ状態にして「腹を蹴れ」「指を折れ」などと指示したほか、襲撃後は奪ったキャッシュカードで現金を下ろさせたり、現金を即座に回収させたりしていた。 一方、4人の間では、状況が変わるたびに別のスマホで通話するなどして、情報共有していたとみられる。 捜査本部によると、4人は知人同士で、明確な上下関係は確認されていないという。 東京や埼玉、千葉、神奈川の4都県では昨年8~11月、4人が首謀した疑いがある強盗事件が18件発生。横浜市青葉区で住人の後藤寛治さん=当時(75)=が死亡したほか、計21人が重軽傷を負った。金品の被害総額は計約2300万円に上る。