「叫ばれたので刺した」 容疑者の鑑定留置終了、近く刑事処分判断へ 神戸女性刺殺事件

神戸市中央区のマンションで8月、会社員の女性(24)が刺殺された事件で、殺人容疑などで逮捕、送検された谷本将志容疑者(36)が「エレベーター内で叫ばれたので刺した」という趣旨の供述をしていることが8日、捜査関係者への取材で分かった。神戸地検は同日、刑事責任能力の有無などを調べる鑑定留置を終えた。9月8日から実施していた鑑定の結果を踏まえ、勾留期限の11日までに起訴するかどうか判断するとみられる。 捜査関係者によると、容疑者が事件当日に神戸市内で凶器のナイフを購入したことも新たに判明している。 事件は8月20日夜に発生。谷本容疑者は退勤直後の女性を約1時間にわたり尾行し、オートロックをすり抜ける「共連れ」の手口で自宅マンションに侵入し、エレベーター内で女性の胸など数カ所を刃物で刺し、殺害したとしている。谷本容疑者は現場から逃走し、事件から2日後、現場から約400キロ離れた東京都奥多摩町で身柄を確保された。 逮捕後の兵庫県警の取り調べに、「好みのタイプの女性だと思い後をつけた」などと供述した谷本容疑者。捜査関係者によると、事件2日前の18日朝、JR元町駅で女性を見かけ、職場まで尾行。その後も女性の出勤、退勤の時間帯に合わせて女性を尾行したり、職場周辺を見張っていた。事件前日夕~夜にかけては、約4時間半にわたり職場周辺をうろついていたという。 県警は8月下旬に容疑者を殺人容疑で送検。鑑定留置中の11月中旬には、女性に対するストーカー規制法違反、邸宅侵入、銃刀法違反の3容疑で追送検していた。

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