東京地検特捜部長に関口新太郎氏が就任 「行政官僚」経験も豊富

政界汚職や大企業が絡む経済事件などを捜査する東京地検特捜部長に、関口新太郎・同地検特別公判部長(52)が11日付で就任した。 1999年に任官した関口氏は、東京地検特捜部に通算約5年半在籍。主任検事として、2019年には河井克行・元法相らを逮捕・起訴した選挙買収事件を担当した。副部長として、自民党派閥の裏金事件などを手がけた。 一方、キャリアの前半から中盤は、法務省の刑事局や大臣官房、出向先の財務省主税局で「行政官僚」も担った。東京地検特捜部の部長には、捜査部門の勤務が長い「現場派」の検事が就くことが多いなかで、珍しい経歴といえる。 関口氏は11日、報道関係者への取材に「様々な職域で勤務した経験は血肉になっている。最大限生かしていきたい」と述べ、「特捜部は複雑で専門性の高い財政経済事件の捜査を扱うプロ集団。まだ国民の目に触れていない事件の全体像を解明したい」と抱負を語った。 前任の伊藤文規・特捜部長(56)は同日付で松山地検検事正に転出した。23年4月からの在任中、自民裏金事件のほか、東京都江東区長選をめぐる柿沢未途・元法務副大臣らによる選挙買収事件などを指揮した。(藤牧幸一)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加