「警察官の制服」着た男とビデオ通話、検事役も… 高知市の女性が126万円詐欺被害 「口座を売った」と脅される

京都府警や検事を名乗る男とビデオ通話で「あなたがA銀行の口座を開設して売った」などと脅され、高知市の30代の女性が、126万円をだまし取られたことがわかりました。 高知県警によりますと、12月10日、高知市の30代の会社員の女性のスマートフォンに、080で始まる番号から電話がありました。 女性が電話に出ると、京都府警の「イシカワ」を名乗る男から、「A銀行(実在する銀行)を開設していますか?」と聞かれ、女性が開設していないと答えると、次に「ナカガワ」を名乗る男から「サタケハジメという者を詐欺容疑で逮捕している」「サタケの家を家宅捜索したところ、あなた名義のA銀行の通帳が見つかった」などと言われました。 その後、男とのやり取りは、コミュニケーションアプリのビデオ通話に移行。画面には警察官の制服を着用した右京警察署の「マツナガ」と名乗る男や、検事の「シモモト」と名乗る男らが現れました。 男らは「サタケは、あなたがA銀行の口座を開設して、40万円でサタケに売った。被害金8000万円の内、20%をあなたにキックバックしたと言っている」などと女性を脅しました。 身の潔白を証明しようと、女性が自身の保有口座や残高を伝えたところ、男らは「一番残高の多い口座にある紙幣を調べる必要がある。126万円を送金してほしい」「送金先の口座は凍結されているので、実際にあなたの口座から引き落とされることはない」と指示しました。 信じた女性は、その日のうちに、指定された法人口座に126万円を送金したということです。 送金後、女性が口座を確認したところ、引き落とされないと言っていたはずの126万円が引き落とされていたため、詐欺だと気づきました。 高知県内では2025年、特殊詐欺による被害が104件発生していて、被害額は約4億9000万円に上っています。(前年同期比:+52件+約2億9426万円) 高知県警は「警察が携帯電話(080/090)で電話をかけることはない」「詐欺の手口はどんどん変わる」「国際電話利用休止やセキュリティアプリを導入して、怪しい電話に出ない対策を取ってほしい」などと注意を呼び掛けています。

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