【2025年炎上事件】田原総一朗 番組での発言を「深く反省」もネットの炎上は気にしない…「街宣車が来ないだけまし」ジャーナリストの覚悟とは

2025年も数々の“炎上騒動”がネットを騒がせた。政界や芸能界を揺るがすスキャンダルから、ラーメン店の接客トラブルーー。次から次へと、ニュースが報じられ“消費”される今、我々が見るべきポイントはどこなのか。炎上の当事者と識者に見解を聞いた。 「15年続いた番組が打ち切りとなったのは非常に残念。しかも、僕の発言が打ち切りの理由というのだから、深く反省している」 と振り返るのはジャーナリストの田原総一朗氏だ。田原氏は、10月19日放送の政治討論番組『激論!クロスファイア』(BS朝日)で、「あんなやつは死んでしまえと言えばいい」と発言。これが“言い過ぎだ”としてネットを中心に批判が殺到したのだ。 10月19日放送の番組では、片山さつき氏、辻元清美氏、福島瑞穂氏をゲストに迎え、次期首相の有力候補と目されていた高市早苗氏の政治的スタンスなどについて激論を交わしていた。 「そもそもあの発言は高市さんに向けたものじゃないですよ。片山さつきさん、辻元清美さん、福島瑞穂さんをゲストに迎えた収録でしたが、辻元さんや福島さんは表面的な高市批判ばかり。 たとえば日米関係をどうするのか。自分たちならこうするという建設的な話にならない。選択的夫婦別姓制度の導入でも高市批判をただ繰り返すだけでした。『だったら、野党で共闘して政権を取ればいいじゃないか』と言ったら、政策が違うので一緒にやれないという。僕の中で徐々に不満が募って行ったんです。そこで、少し煽ってやろうと考えて『なんで高市を支持しちゃうの。あんなやつは死んでしまえと言えばいい』と発言したんです」 つまり、高市首相というよりも、野党に向けた激励だったわけだ。 「そうですよ。野党がだらしないから、言ったんです。自民党の悪口だけを言っていればいいと思っている野党の姿勢を追及しようとしたんですよ。本気で政権を取る気があれば、もっと野党間の連携を深めるとか、具体的な対案を示すべきだ。それが野党としての責任じゃないですか。 だいたい、僕は高市さんに死んでほしいなんてこれっぽっちも思っていない。これまでの活動を評価しているし、心から頑張ってほしいと応援しているつもりです。トランプさんとの会談なんて、彼女の大きな成果ですよ。ひとつ心配なのは、彼女が“反中”らしいこと。この間の台湾有事を巡る発言をきっかけに、日中関係は最悪な状態になっています。中国は日本にとって大事な国だから、そこはもっと慎重にやってほしいですね」 だが、その意図はともかく「死んでしまえ」という発言が切り取られてSNSを中心に非難が殺到する騒ぎとなった。番組が無くなったことは反省するものの、“ネットの声”そのものは気にしていないという。 「僕はSNSのやり方は分からないし、正直、“炎上”はまったく気にしていないんです。無視されるよりはましだから、むしろ注目してくれてありがたいと思っているくらいですよ。 僕を応援するつもりで、今回のことで日本はモノが言えない国になったという人もいますが、ロシアや中国、北朝鮮だったら、政府にとってまずいことを言えば、すぐ逮捕されます。僕の場合は炎上したところで逮捕されることはない。かつては街宣車が自宅に来たくらいだから、それに比べればまだまし。これからも忖度せずに言いたいことを言うつもりですよ」 田原氏のジャーナリズム魂はますます燃えさかっている。

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