東京都内の性的サービスを行う個室マッサージ店で、当時12歳のタイ国籍の少女が働かされていた事件を巡り、少女の母親(29)が23日、台湾からタイへ身柄を移送された。タイ警察は人身取引などの容疑で逮捕する。 台湾の入管当局によると、母親は23日午前、拘束されていた台北市内の施設を出て、北部・桃園空港発の旅客機で台湾を離れた。当局は日タイ両国と協議した結果、「法律の規定に従って国籍国に送還すると決めた」としている。 母親は少女を日本に残して帰国した後、ビザ免除の制度で台湾に入り、桃園市内で売春に関わった疑いで拘束されていた。 タイ警察は当初、母親の移送先として日本を優先する案も検討していたが、最終的に身柄をタイ国内に移し、刑事責任を追及することにした。警察は仲介役となったブローカーの関与の有無などについて、詳しく調べる方針だ。【バンコク国本愛、台北・林哲平】