売却代金18億円受け取りか うち8億円はカジノ口座に トケマッチ事件・警視庁

高級腕時計シェアリングサービス「トケマッチ」を巡り、詐欺容疑で逮捕された運営会社「ネオリバース」(大阪市中央区、解散)元代表の福原敬済容疑者(44)らが、質店や買い取り店から時計の売却代金など約18億円を受け取っていたことが26日、捜査関係者への取材で分かった。 うち約8億円がオンラインカジノ関連の口座に入金され、暗号資産の購入にも1億円以上が充てられていたことも判明。警視庁捜査2課は、売却代金などの詳しい使途を調べている。 トケマッチを巡っては約650人が預けた計約1700本(時価総額28億円相当以上)について被害届が出されている。 捜査関係者によると、福原容疑者らが売るなどした時計はそれを上回る約2300本に上り、計約18億円を受け取った。このうち一部を時計オーナーへの預託料やオンラインカジノ口座への入金、ビットコインの購入などに充てていた。 同課などによると、同社は2021年1月のサービス開始以降、「購入するよりも経済的、売却するよりも実利的な、新しい形の腕時計ライフ」とうたい、ホームページや雑誌記事、テレビCMなどで預託者を募集。預かった時計の本数は右肩上がりに伸びた一方、売り上げに直結する借り手側への広告などには力を入れていなかった。 同課は、福原容疑者らに事業を発展させる意図がなく、サービス開始当初から時計をだまし取る目的があったとみて、全容解明を進める。

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