「15年求刑される可能性も」ドバイ逃亡の『トケマッチ』運営会社元代表が犯した2つの”大罪”

中東・ドバイでの1年半以上にわたる逃亡生活の末、詐欺容疑で逮捕された高級腕時計シェアサービス『トケマッチ』の運営会社である『ネオリバース』の元代表・小湊敬済(たかずみ)こと福原敬済容疑者(44)。 ’25年12月26日にUAE(アラブ首長国連邦)から帰国し、成田空港で報道陣の前に姿を見せた際には、大きな身体を前屈みにし、俯いた状態で顔を隠すように歩いていた。翌日の午前8時前、送検のため警視庁大崎署の留置施設から姿を現した福原容疑者は、まるで修行僧のようなすっきりとした表情だった。 『トケマッチ』は、ロレックスなどの高級時計のオーナーと高級時計を借りたい顧客を結びつけるマッチングサービス。預けたオーナーは月額の預託料を受け取ることができるシェアリングエコノミーの事業モデルの一つと言われていた。 「警視庁によると、福原容疑者ら幹部は、’24年1月31日にサービス終了と法人解散を発表した当日にドバイに出国。当初は、顧客から預かったロレックス1本を65万円で売却した業務上横領の容疑で国際指名手配されました。その後の捜査で、’23年8月から2ヵ月の間に都内在住の男性から計15本、合わせて1800万円を騙(だま)し取った容疑が浮かび、詐欺罪に切り替えられました。 これまで被害届が出ているだけで約650人から約1700本(時価総額28億円相当以上)預かっており、そのうち、勝手に売却や質入れをして、約18億円換金。その一部はすでに私的流用したようです。実際に時計を借りる人はおらず、当初から詐欺目的だった可能性もあると捜査関係者はみています」(全国紙記者) フライデーデジタルは、『ネオリバース』が突然、サービス終了を発表し、時計を貸与しているオーナーたちから不安の声が上がっていると報じられた直後、高級時計買い取り専門事業を展開する会社の関係者を取材していた。 ◆懲役13年の可能性も 「そもそも、この高級時計をリースするビジネスモデルを耳にした時、業界では『ビジネスとして成立するの?』という感じでした。最初のころは200万〜300万円くらいの時計リースから始まりましたが、そのうち3000万円のパテック フィリップが出てくるようになった時、『そろそろ危ないよね』という話にはなりました。 というのも、もし窃盗を目論む人物がいたら、3000万円の時計がいとも簡単に手元に届くわけです。『トケマッチ』の問題は、信頼関係でビジネスが成立する時計業界にとって大打撃です」 このように、業界関係者は『トケマッチ』開始当初から、疑いの目を持っていたが、まさに、そのとおりの結果となってしまった。 最初から犯罪目的の可能性が高いとはいえ、福原容疑者らはドバイ逃亡後、どのようにして逃げ続けるつもりだったのだろうか。元神奈川県警刑事で、犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説する。 「おそらく出国時には、複数の時計も持参していたでしょうから、ドバイなら高額で捌けると思ったのでしょう。そこで資金を貯めて、さらに他国へ逃亡することを狙っていたのではないでしょうか。ドバイには、他国の国籍を買うといった国籍ビジネスがあると言われていますから」 被害者が数百人、被害額数十億円とも言われる福原容疑者が犯した詐欺容疑での量刑はどのくらいになるのだろうか。 「最初は業務上横領でしたが、詐欺に切り替わっています。過去の詐欺犯罪における判決例を踏まえると、求刑10年。懲役9年くらいはいくと思います。ただ、福原容疑者は複数の詐欺罪に問われていますから、全て立証されるとなると求刑15年、懲役13年の可能性もあると思います」 福原容疑者は、大勢の人々から大金を騙し取っただけでなく、時計業界にも大打撃を与えた。この2つの罪はあまりに大きいと言わざるを得ない。

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