狙われた記念貨幣とは 財務省は3回周知「昭和天皇銀貨の偽物発見」

昭和天皇の在位60年を記念して1986年に発行された銀貨の偽物を使ったとして、警視庁は7日、中国籍と日本人の男4人を偽造通貨行使容疑で逮捕した。この銀貨の偽物は過去にも見つかり、財務省は少なくとも3回、注意喚起していた。 2013年12月、財務省は「偽造1万円銀貨幣が発見されました」というタイトルの文書をホームページで公表した。 その前月、外国郵便の中から「天皇陛下御在位60年記念」の銀貨の偽物46枚が見つかっていた。 重さは本物とほぼ同じだが、直径はやや大きかったほか、文字の線が太かったり、模様の一部が違ったりした。さらに、周囲の「ギザ」の数が本物より少なかったという。 それから3年後の16年12月、ふたたび、同じタイトルの注意喚起文がホームページに表示された。同年5月以降、偽物が国内の金融機関などで見つかっていた。特徴は13年に見つかったものと似ていたという。 そして25年12月25日。財務省は、25年4月以降に偽物の疑いがある銀貨が見つかり、造幣局の鑑定で300枚が偽物だと判明したとホームページで明らかにした。 ■記念貨幣は「国家的な記念事業」として発行 今回見つかった偽物は、光沢がないために全体的に白っぽく表面にザラつきがあるように見え、直径がやや小さいといった特徴があるという。 財務省は「金融機関に対しても偽造貨幣の特徴点をお知らせし、注意喚起を行っています」などとしている。 財務省などによると、銀貨などの記念貨幣は、貨幣法に基づき内閣の閣議決定を経て、「国家的な記念事業」として発行される。コレクターの間では、額面や販売価格よりも高値で取引されることもある。 偽物の存在は、通貨の信用を落としたり、流通を妨げたりする恐れがある。偽の貨幣を作ったり使ったりすれば、通貨偽造や偽造通貨行使の罪にあたり、無期または3年以上の拘禁刑となる。(三井新、西岡矩毅)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加