2024年に行われた兵庫県知事選挙での街頭演説で、デマを発言、拡散したのは名誉毀損にあたるとして、奥谷謙一・兵庫県議が1月7日、政治団体「NHKから国民を守る党(NHK党)」党首・立花孝志被告(現在・別事件で起訴、勾留中)とNHK党を相手取り、1100万円の損害賠償を求め、神戸地裁に提訴した。 奥谷県議は、斎藤元彦・兵庫県知事らの疑惑を調べていた県議会調査特別委員会「百条委員会」で委員長を務めていた。 訴状によると、立花被告は兵庫県知事選挙に立候補していた2024年11月、奥谷県議の事務所兼自宅前での街頭演説で、「(奥谷県議は)嘘によって県民をだました」などと発言。聴衆に対し、斎藤知事らに対する内部告発文書を作成した元県民局長(故人)がほかに犯罪をしており、▼奥谷県議がこれを隠ぺいし、▼メディアに対して報道しないよう圧力をかけた とする内容が、奥谷県議の社会的評価を低下させたとしている。また、元県民局長の犯罪行為自体もなかったと主張している。 また動画サイト(YouTube)でこの発言を配信したとして、NHK党も訴訟対象に含めた。 奥谷県議は一昨年(2024年)11月、こうした立花被告の行動をめぐり名誉毀損、威力業務妨害、脅迫の各容疑で兵庫県警に刑事告訴し、県警が立花被告を書類送検したが、神戸地検が昨年12月、嫌疑不十分で不起訴とした。 これを不服とした奥谷県議は、立花被告の脅迫、威力業務妨害各容疑に関して、神戸第1検察審査会に審査を申し立てた。同日付。 ■奥谷県議「選挙運動は本来、理念や政策を伝えるもの」 立花被告は、昨年1月に死亡した竹内英明元県議に対する誹謗中傷をSNSで拡散したとする名誉毀損罪で逮捕・起訴され、勾留中。 記者会見した奥谷県議は、あくまでも私見として、「2024年の兵庫県知事選挙は、正当性を感じず、史上最悪だったと思う」と述べた。そして、「選挙運動中に、刺激的な言動やパフォーマンスをSNSで発して収益化することは、政治不信を拡大させる。虚偽の言説で他者をおとしめ、社会の公正な判断をゆがめてしまう。選挙運動は本来、理念や政策を伝えるものであり、特定の個人に対する誹謗中傷を重ねるものではない。 言論の自由は民主主義の根幹だか、そこには(発信した言動に対する)責任が伴う。この件は、それらを揺るがす重大な問題で、適切に責任を問う必要がある」と訴えた。