不動産の所有者に成り済まし、所有権移転登記を無断で行ったとして、大阪府警捜査2課は14日、電磁的公正証書原本不実記録・同供用などの疑いで、司法書士の松本稜平容疑者(34)ら男2人を逮捕した。 司法書士は不動産の売買や相続、法人設立などの登記に関わる手続きを代理し、独占業務として認められている。2人は「地面師」グループの一員とみられ、同課は事件の全容解明を進める。 他に逮捕されたのは三重県の電気工事会社(解散)の元代表の男。 逮捕容疑は昨年1月、大阪市北区の土地(約800平方メートル)とその上に建つ民家2軒を巡り、うその印鑑登録証明書などを大阪法務局に提出。所有者の男性から電気工事会社に売却したとする所有権移転登記を不正に行った疑い。 裁判資料などによると、松本容疑者は所有者への本人確認を行ったことを示す「本人確認情報」という書類も法務局に提出していた。しかし、実際には男性にではなく、成り済まし役に本人確認を行っていたとみられている。 男性は昨年3月ごろに不正登記されたことを把握。所有権移転登記の抹消を求める民事訴訟を大阪地裁に起こし、同6月の判決で認められた。 大阪司法書士会によると、松本容疑者は2018年5月に同会に登録。依頼のあった相続登記の申請を放置したなどとして、昨年8月に業務停止4カ月の懲戒処分を受けていた。