日・豪州・欧州は一斉に非難、イランの流血弾圧に沈黙する韓国政府(2)

こうした中、韓国政府はイラン情勢について、これまでいかなる立場も示していない。外交部レベルの対応としては、13日に金珍我(キム・ジンア)第2次官主宰、5日には尹柱錫(ユン・ジュソク)領事安全局長主宰で、本部・在外公館合同の状況点検会議を開いた程度にとどまっている。いずれも在留韓国人の安全確認が目的で、事態そのものに対する立場表明はなかった。 これは、西側主要国が一斉に外相など高位級から強い非難のメッセージを発している状況と対照的だ。韓国は1980年の5・18光州(クァンジュ)民主化運動など、民主主義の達成に向けた歴史的な痛みを経験しており、国際社会で非常戒厳事態後の韓国民主主義の回復力を強調してきた経緯がある。外交界の内外では、政府が抗議沈静化後の企業投資などを見据え、イランとの関係管理を念頭に置いているのではないかとの見方も出ている。 実際、海外メディアや国際人権団体などが伝えるイラン現地の状況は凄惨だ。13日(現地時間)、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、イラン保健省高官らの話として「デモ鎮圧の過程で、治安要員数百人を含め、少なくとも3000人が死亡した」と報じた。同日、米CBSはイラン内部の情報筋を引用し、鎮圧による死者数が少なくとも1万2000人、多ければ2万人に達する可能性があると伝えた。 軍が意図的にデモ参加者の目や頭部を狙ったとの証言も相次いでいる。NYTは、自動小銃や狙撃手によって頭部や胸部など急所を撃たれた銃創患者や遺体が、テヘランの病院や路上にあふれていると報じた。イラン当局は外部への情報流出を防ぐため、8日から全国的に通信網を遮断しており、正確な被害規模すら把握しにくい状況だ。 イラン司法当局は14日、逮捕された市民について、裁判および刑の執行手続きを迅速に進める方針を示唆した。これにより、デモに参加して拘束された被収容者が、適正手続きに基づく権利を保障されないまま死刑に処される恐れが高まっている。イランでは昨年12月末から、経済難の中で通貨価値が暴落し、物価が急騰したことを背景に反政府デモが始まった。当局の無差別な弾圧にもかかわらず、デモ参加者は毎晩街頭に出て、イラン最高指導者アヤトラ・セイエド・アリ・ハメネイ師を名指しし、「独裁者に死を」と叫んでいる。

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