プロ野球広島の羽月隆太郎容疑者を逮捕 指定薬物を使用した疑い、本人は否認

広島県警は27日、指定薬物のエトミデートを使用したとして、医薬品医療機器法違反の疑いでプロ野球広島に所属する羽月隆太郎容疑者(25)を逮捕した。羽月容疑者は「使った覚えはありません」と容疑を否認している。キャンプインが5日後に迫る中で発覚した現役選手による前代未聞の事態。代走のスペシャリストを卒業し、攻撃面でも存在感を高めていただけに、逮捕の衝撃は計り知れない。 広島県警によると昨年12月16日、110番通報を受けて警察官が向かった先に、通報者と羽月容疑者がいた。場所は広島県内で、任意同行して尿検査をすると、エトミデートの陽性反応が出た。県警は自宅などを家宅捜索し、入手経路や一緒に使った人物の有無などを調べている。 逮捕容疑は昨年12月16日ごろ、国内でエトミデート若干量を使用した疑い。エトミデートは「ゾンビタバコ」や「笑気麻酔」と呼ばれ、若年層を中心に広がっている。過剰摂取で手足がけいれんしたり、意識を失ったりする場合があり、政府は取り締まりを強化する考えを示している。 羽月容疑者は、神村学園(鹿児島)から18年ドラフト7位で入団。身長1メートル68、体重73キロと小柄ながら、50メートル5秒7の脚力を武器に2年目の20年に1軍デビューした。23年には先発出場わずか10試合、途中出場40試合でチーム最多の14盗塁をマーク。代走のスペシャリストとして鳴らした。 ミート力にも徐々に磨きをかけ、高卒7年目の昨季は出場74試合、31安打、打率・295、17盗塁、出塁率・373はいずれも自己ベスト。8月21日のDeNA戦でプロ初の1試合3盗塁を決めると、2試合連続「6番・二塁」で先発した翌8月22日の中日戦ではプロ初の1試合4安打をマークした。 昨年12月21日には、今季に向けた本紙の取材に「盗塁王を獲りたい。ずっと(阪神の)近本さんなので、近本さんと同じ土俵で勝負したい」と抱負。1月に参加したソフトバンク・周東との種子島での合同自主トレについても「周東さんが1番にいるからホークスは強い。僕もカープの1番打者としてチームをけん引できるように、志を高く持ってやりたい」と意気込んでいた。 この日は廿日市市の大野練習場で自主トレを行っていたもよう。その後、任意同行を求められ午後5時半ごろに逮捕された。羽月容疑者は「使った覚えはありません」と容疑を否認しているが、キャンプインが5日後に迫る中で飛び込んできたショッキングなニュース。イメージダウンは避けられず、戦力面やナインの士気にも影響しかねない。行方が注目される。 ◇羽月 隆太郎(はつき・りゅうたろう)2000年(平12)4月19日生まれ、宮崎県出身の25歳。神村学園(鹿児島)では2年夏に甲子園出場。18年ドラフト7位で広島入団。20年8月7日の阪神戦で1軍初出場。50メートル走5秒7の俊足が武器で代走としても活躍し、昨季は自己最多の74試合に出場し打率.295。1メートル68、73キロ。右投げ左打ち。 ▽医薬品医療機器法 2014年11月の法改正により、従来の「薬事法」から名称変更。指定薬物を医療や研究目的などの用途を除き、個人で使用、所持した場合は3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはその両方が科される。

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