「退職代行モームリ」運営会社「アルバトロス」(東京都品川区)社長谷本慎二容疑者(37)と、妻で従業員の志織容疑者(31)が警視庁に逮捕されたことが3日、明らかになった。 両容疑者は2024年、報酬を得る目的で、退職希望者の勤務先との交渉を違法に弁護士にあっせんしたとして、弁護士資格がないのに報酬目的で法律事務を弁護士に紹介した、弁護士法違反の容疑で逮捕されたことが各社で報じられた。 「退職代行モームリ」は2022年にサービスを開始。自身で退職を伝えることに抵抗がある退職希望者や、入社直後の退職希望者などに対して、手続きを代行する業務内容が“救世主”的な扱いでテレビなど各メディアに取り上げられることもあり、一躍有名となった。 「モームリ」公式サイトでは「累計4万件以上の退職を確定させた実績とノウハウがあります」と紹介。退職代行サービスの代金は正社員・契約社員・派遣社員の場合は税込2万2000円、パート・アルバイトの場合は税込1万2000円と告知している。受付は24時間可能で、電話、メール、LINEの他、対面も選択肢としている。 また同社の「強み」のひとつとして、「弁護士監修の適正業務」を行っているとして、「代行業務の際も法的案件は確認を取って対応しています」と強調していた。また運営会社アルバトロスについて「個人や怪しい会社では無く、適正な手続きで法務省に届け出を行った株式会社が業務の管理を行っています」と説明。「透明性・安心感をコンセプトに適正運営が出来るように準備して運営しております」「退職できなかった場合の全額補償」などとうたっている。また、メディア40社以上の出演実績があることも伝えており、谷本容疑者もたびたび、メディアや動画などで業務内容や退職者の実態を紹介していた。 一方、警視庁は昨年10月、同法違反容疑でアルバトロス本社や弁護士事務所などを家宅捜索していた。アルバトロスの公式サイトでは、3日午前10時の段階で、家宅捜索当時に公表した声明が残っている。声明では「令和7年10月22日、警視庁が弊社に家宅捜索に入りました」と報告し、「弊社は本件事態を厳粛に受け止めており、引き続き、警視庁の捜査に適切に対応してまいります」「弊社のお客様ならびに関係するすべての方々に多大なるご迷惑とご心配をおかけしますこと、心よりお詫び申し上げます」などと、谷本容疑者の名義で記されていた。 「退職代行モームリ」の公式サイトは、3日午前10時段階では稼働が続いている。