男児へのわいせつか 逮捕の保育士は否認 捜査では代表者聴取を実施

小学生の男児にわいせつな行為をしたとして、警視庁は4日、保育士の木村正章容疑者(40)=東京都新宿区=を不同意わいせつの疑いで逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。「やっていません」と容疑を否認しているという。 捜査関係者によると、木村容疑者は東京都内の学童クラブに指導員として勤務していた2024年、長野県の宿泊施設で、学童の遠足に参加していた小学生の男児にわいせつな行為をした疑いがある。事件当時は就寝時間帯だったという。 容疑者は25年3月まで学童クラブに指導員として勤務していた。同年4月から保育園に保育士として勤務していたが、逮捕容疑の発覚後、勤務から外れているという。 25年10月、この保育園に子どもを通わせる保護者から「息子が下半身を触られた」と警視庁に相談があった。捜査の過程で、相談内容とは別の小学生に対する逮捕容疑が浮上したという。 学童クラブの運営法人の理事長は、朝日新聞の取材に「事実関係を見極めて、厳正に対応していきます」と話した。(長妻昭明、藤田大道) ■捜査では「代表者聴取」実施 目的は被害者の負担軽減 今回の事件では、当時の状況を正確に把握するため、「代表者聴取」(司法面接)という手法がとられた。 法務省などによると、代表者聴取とは、検察や警察、児童相談所が連携し、このうちの代表者が児童に被害状況などの聞き取りをする仕組み。何度も被害状況を聞き取ることを避け、被害者の精神的負担を減らすのが目的だという。事件の被害者や目撃者として、録音・録画状態で行われ、裁判の証拠として使われることもある。 一般的に、児童は大人に迎合しやすいとされ、誘導や暗示がないように質問の仕方は工夫されるという。 ■2023年度は過去最多の3419件 例えば、大人から性被害を受けた児童に話を聞く際には、「被害を受けたんだよね?」「この人だよね?」などとイエス・ノー形式での質問は避ける。代わりに、「今日、どうしてここに来たの?」「何があったか教えて」と児童が主体的に説明できるように尋ねるという。 実施件数は2015年度以降、増加傾向で、23年度は過去最多となる延べ3419件が実施された。代表者別では、裁判で立証を担う検察が2535件、警察は706件、児相は178件だった。 23年度には誘導を避けるなど一定の条件下で実施された代表者聴取が裁判で証拠採用されることが刑事訴訟法に明記された。(吉村駿)

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