県が発注した委託業務をめぐる贈収賄事件で逮捕・起訴されている県職員の男が、去年7月の記録的な大雨からの復旧工事でも別の業者に斡旋を行い、見返りとして100万円を受け取ったとして、6日、再逮捕されました。 職員の再逮捕を受け、県建設部は6日夜、緊急の記者会見を開き、陳謝しました。 収賄の疑いで再逮捕されたのは、県職員の三浦学容疑者49歳で、贈賄の疑いで逮捕されたのは、横手市の土木建築会社・クラフトの会社役員、小松谷行義容疑者51歳です。 警察の調べによりますと、三浦容疑者は、去年7月の記録的な大雨からの復旧工事について契約した会社に、下請け業者としてクラフトを斡旋。 その見返りとして、去年12月、秋田市内で小松谷容疑者から現金100万円を受け取った疑いがもたれています。 クラフトは、去年7月、大雨で冠水した秋田中央道路の排水業務で、約1億3000万円を売り上げました。 三浦容疑者と小松谷容疑者は、十数年前に飲食店の客として知り合い、度々一緒に酒を飲んでいたということです。 小松谷容疑者は、斡旋の謝礼と、今後も同様の取り計らいを受けようとして、三浦容疑者に金を渡したとみられています。 三浦容疑者は、受け取った金を飲食などの生活費やギャンブルに使っていたということです。 県発注の道路維持管理業務で、三浦容疑者は、男鹿市の林業会社の元社長から150万円を受け取ったとして、収賄の罪で8月に逮捕・起訴されています。 三浦容疑者は、昨年度までの3年間、直接、元請け業者とやり取りする“責任者”の立場に就いていて、警察は、その立場を利用して業務を斡旋し、ほかにも金の受け取りがなかったか慎重に調べています。 職員の再逮捕を受け、県建設部は6日夜、緊急の記者会見を開きました。 県建設部 川辺透 部長 「職員の再逮捕という事案が発生しまして、公正な行政運営に対し、県民の皆様に、さらなる疑念を抱かせてしまったことは、じくじたる思いでございます。改めて深くお詫びを申しあげます。大変申し訳ございませんでした」 県は、8日、各地域振興局の建設部長などが集まる会議で、改めてコンプライアンスの徹底を呼び掛けることにしています。 また、三浦容疑者については、起訴を受け、現在休職中だとして、今後の裁判の状況を踏まえ、処分を判断するとしています。