「特捜の“初荷”が、単純なインサイダー取引事件とはねぇ……」 ある検察OBの弁護士がため息をついた。「貯蓄から投資へ」の政策転換で新NISAも始まり、株式市場に注目が集まる中、「市場の番人」と呼ばれる証券取引等監視委員会(監視委)とタッグを組む東京地検特捜部が2月に入り、金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で準大手の三田証券元役員らを逮捕した。東京地検特捜部にとっての「初荷」とは、新年に入って最初に強制捜査(逮捕)に着手する事件のこと。その年を占うような意味合いもあるだけに、市場の健全化に力点を置く特捜部の捜査姿勢を評価する意見がある一方、一部には不満の声も聞かれる。それはなぜなのだろうか……。