中国の脱北者強制送還、国家機関主導と分析…韓国人権団体が報告書

【03月12日 KOREA WAVE】中国で拘束された脱北者が北朝鮮へ送還される過程は、中国と北朝鮮の国家機関が関与する組織的な仕組みで進められているとの分析が示された。こうした慣行は国際刑事法上、「人道に対する罪」に該当する可能性があるとの指摘も出ている。 韓国の人権団体「北韓人権情報センター」は最近公表した報告書「中国における脱北者強制送還の構造」で、中国当局が脱北者の拘束から送還までの過程で中心的役割を担っていると分析した。 報告書は中国の公安機関について「強制送還の出発点であり、核心的な意思決定主体」と位置づけている。 報告書によると、脱北者の送還は▽中国公安による逮捕▽中国国内拘禁施設での取り調べ▽国境地域で北朝鮮当局へ引き渡し▽北朝鮮の国家保衛省による取り調べ▽社会安全省による拘禁や処罰――などの複数の国家機関が関与する段階的な手続きで進められる。 中国公安は拘束後、現場尋問や拘禁中の取り調べをし、送還の可否を決定するなど、送還過程全体を主導していると報告書は指摘する。また、中国では公安の拘禁施設とは別に、脱北者を収容する「国境拘禁施設」が運営されている事例も確認されたという。 これらの施設は北朝鮮への送還前に取り調べや拘禁をする場所として機能していると分析されている。 問題は、送還された脱北者が北朝鮮で深刻な人権侵害に直面する可能性が高い点だ。報告書は、北朝鮮で拘禁、拷問、暴行、強制労働などの非人道的行為が横行する危険性があると指摘した。 さらに、こうした強制送還が特定集団を対象に繰り返される政策的行為である点から、国際刑事裁判所(ICC)の根拠法であるローマ規程第7条が定める「民間人に対する組織的攻撃」、すなわち人道に対する罪の構成要件に該当する可能性もあると指摘している。 北韓人権情報センターは報告書で「脱北者の強制送還は構造的に繰り返されており、その結果として深刻な人権侵害が発生する危険性が高い」と強調した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News

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