取り調べで「検察敵視は反社」 当時の特捜検事を嫌疑不十分で不起訴

取り調べで黙秘する容疑者に「検察庁を敵視するってことは、反社(反社会的勢力)や」「みんな不幸になるんやで、あなたの家族。あなたがうそつけば」と発言するなど、侮辱を繰り返したとして、特別公務員暴行陵虐容疑で刑事告訴された東京地検特捜部の検事=現在は大阪高検検事=について、東京高検は30日、不起訴処分(嫌疑不十分)とし、発表した。 告訴したのは、詐欺容疑などで特捜部が2021年に逮捕、起訴した太陽光発電関連会社「テクノシステム」(東京)の生田尚之被告。取り調べで著しく人格を傷つける言動を繰り返されたなどと訴えていた。最高検は22年、取り調べで黙秘権行使の非難と捉えられかねない発言や、侮辱的な発言などがあったとして「不適正な点があった」と認定した。検事は当時の上司から指導を受けたという。 一方、東京高検は検事を不起訴とした理由を「(検事の言動が)著しい精神的な苦痛を与える違法な行為とは認められなかった」と説明した。東京高検の石山宏樹次席検事は「指導を要する検察権行使であったかという問題と、犯罪行為にあたり違法であるかの問題は別だ」と述べた。 高検によると、検事は人事上の処分は受けていない。生田被告には今月、東京地裁が懲役11年の判決を言い渡している。(西田有里)

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