(CNN) イタリア北部の美術館で、ピエール・オーギュスト・ルノワール、ポール・セザンヌ、アンリ・マティスの名画3点がわずか3分で持ち去られる盗難事件があった。当局が明らかにした。 パルマ市の軍警察「カラビニエリ」とボローニャの文化遺産保護局広報がCNNに語ったところによると、パルマ市近郊にあるマニャーニ・ロッカ財団の美術館から、ルノワールの油絵「魚」(1917年)、セザンヌの水彩画「サクランボのある静物」(1890年)、マティスの「テラスのオダリスク」(1922年)の3点が盗まれた。 警察によると、フードで顔を隠した4人組が3月22日から23日にかけての夜間、美術館1階のドアから巨匠作品の展示室に侵入した。しかし美術館は、犯人が戻って来た場合に逮捕できるよう、事件のことを隠していたという。 防犯カメラの映像には、背後で美術館の警報が鳴り響く中、窃盗団が庭園を横切って絵画を持ち去る姿が映っていた。 容疑者は逮捕されておらず、美術館は通常通りの開館を続けている。 マニャーニ・ロッカ財団は、米ニューヨークのデービッド・ツビルナー・ギャラリーや米ロサンゼルスのゲッティ美術館など、世界各地の美術館の美術品を貸し出している。 匿名でCNNの取材に応じた同財団の弁護士は、「系統的かつ組織的な」窃盗団だったと語り、昨年10月に窃盗団がパリのルーブル美術館にやすやすと侵入できたことに触発された可能性があるとの見方を示した。 同弁護士は今回の窃盗について、「明らかに計画的な犯行」だったとしながらも、ドアの自動ロックや警報など同財団の防犯システムに阻まれて完全な成功には至らなかったと強調した。 カラビニエリは盗まれた美術品を追って世界中に張り巡らした追跡網のおかげで、年間約10万点もの盗品を回収していると広報は話している。 美術評論家、音楽学者、作家だったルイジ・マニャーニは1984年に78歳で死去。私邸を開放し、ティツィアーノ、アルブレヒト・デューラー、ピーテル・パウル・ルーベンス、フランシスコ・ゴヤ、アントニオ・カノーバ、クロード・モネ、ジョルジョ・モランディらの作品を集めた私蔵コレクションが90年に一般公開された。 パルマ郊外にある美術館は、新古典派や帝政様式の家具を配した庭園があり、珍しい植物や高くそびえる樹木の間をクジャクが歩き回っている。財団は、ルネサンス期から現代美術に至る美術品や工芸品を常設展示している。