7年ぶりにプレーオフの舞台に復活するサンアントニオ・スパーズの第1ラウンドの対戦相手は、ポートランド・トレイルブレイザーズに決まった。 今季、ウエスタン・カンファレンス8位で終えたブレイザーズは、7位フェニックス・サンズとのプレーインゲームに114-110で勝利。こちらは2020-21シーズン以来となる5年ぶりのポストシーズン出場を決めた。 この対戦カードにもっともエキサイトしているのは、ブレイザーズの暫定HC(ヘッドコーチ)ティアゴ・スプリッターかもしれない。 現在41歳、ブラジル出身のスプリッターは、すでにスペインリーグでプロとして活躍していた2007年のドラフトで、スパーズから1巡目28位指名を受け、10-11シーズンにNBAデビュー。15年夏にトレードされるまでの5シーズンをスパーズでプレーし、14年には優勝リングも手に入れている。ゆえにスパーズは彼にとって、自身のキャリアを象徴するクラブのひとつだ。 現役引退後は指揮官としてのキャリアを歩んでいるスプリッターは当初、ブレイザーズのアシスタントコーチを務めていたが、10月23日に違法賭博に関わったとしてチャンシー・ビラップスHCが逮捕されたことに伴い、暫定HCに指名され、そのままシーズン終了までチームを率いることになった。 ビラップスが指揮を執ったのは開幕戦のわずか1試合、実質的に今季はほぼスプリッターがHCを務めたことになる。 デビュー戦となった2戦目のゴールデンステート・ウォリアーズ戦は139-119で快勝したが、その後は勝ち負けを繰り返していたが、レギュラーシーズンのラスト10戦で7勝3敗と踏ん張り、プレーイン・トーナメントの出場権を掴み取った。 そしてサンズとのプレーインでは、主砲ダニ・アブディヤが41得点、12アシスト、7リバウンドとトリプルダブルに迫る大活躍で、敵地で見事な勝利を収めた。 スプリッターは昨季、初めてHCとしてチームを率いたフランスリーグのパリ・バスケットボールも2018年に創立、トップリーグ参戦4年目という若いクラブだった。しかし就任1年目でリーグ優勝に導き、ユーロリーグでも破竹の10連勝を記録し、初参戦ながらプレーオフ出場を果たす大奮闘だった。 さらにプレーインで前年準優勝のレアル・マドリーを破るなど、ビッグチーム相手の勝負強さを見せたが、今季のブレイザーズも、オクラホマシティ・サンダー、サンアントニオ・スパーズ、デンバー・ナゲッツ、ロサンゼルス・レイカーズのウエスト4強から勝ち星を奪っている。開幕から無敗だった王者サンダーに、9戦目でシーズン初黒星をつけたのも彼らだった。