生徒を抱きしめたり、キスしたり… 27歳中学教諭を懲戒免職 三重県教委

生徒にわいせつな行為をしたとして、三重県教委は20日、県内の公立中で勤務する男性教諭(27)を懲戒免職処分とした。生徒から預かった現金を私的に流用したほか、同僚の現金を盗んだとして、県立木本高(熊野市)の野球部監督だった男性教諭(27)も懲戒免職処分とした。 県教委によると、公立中の教諭は今年中の放課後に教室や玄関で複数回にわたり、生徒を抱きしめたり、キスをしたりしたほか、服の上から胸を触るなどのわいせつな行為をした。 生徒が別の教員に相談して発覚。教諭は不同意わいせつの疑いで逮捕、起訴された。「生徒が嫌がっていないから大丈夫だという勝手な解釈をしていた」と説明しているという。 この教諭が勤務する学校や行為の時期などについて、県教委は「被害者が特定される」として公表していない。被害を受けた生徒が1人だったのかどうかも明らかにしていない。 木本高の教諭は硬式野球部の監督を務めていた今年8―9月、部員らから預かった遠征費と部費のうち、76万7500円を私的に流用。同僚ら4人の机からは12万1000円を盗んだ。 同僚が10月上旬、机から現金が無くなっているのに気付いた。防犯カメラの映像などから特定。窃盗や流用で得た現金は借金の返済と生活費に充てたという。既に全額を弁済した。 この教諭はオンラインの公営ギャンブルで借金があったという。動機について「闇金業者から返済を迫られ、すぐに現金を戻せば気付かれないだろうと思った」と話している。 福永和伸教育長は20日の定例記者会見で「深刻な事態を引き起こし、公教育への信頼を大きく損なったことを本当に重く受け止めている。県教委を代表し、深くおわびする」と陳謝した。 来月中に市町の教育長や県立学校長を集めた臨時の会議を開き、再発防止の徹底を図ると説明。信頼回復や不祥事の根絶に向けたリーフレットを作成し、全ての教職員に配布する考えも示した。

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