未成年者同士の同意に基づく性行為、訴追すべきではない ケニア裁判所

【AFP=時事】ケニア高等法院は20日、未成年者同士の同意に基づく性行為を今後は刑事訴追すべきではないとし、性教育へのアクセスを向上させるべきだとの判断を下した。 ケニアの警察は、未成年者に対して適切な教育や支援を提供せず逮捕してきたとして人権活動家たちから批判されていた。 ケニアの多くの地域では、キリスト教会の強い影響力により、性教育や避妊具の使用がいまだにタブー(禁忌)となっている。 この裁判は、米ニューヨークに本部を置く国際NGO「Centre for Reproductive Rights」がケニア人のティーンエージャー3人に代わって起こしたものだ。 そのうちの1人は17歳の男性で、2025年2月に16歳の女性と同棲していた自宅を強制捜査され、女性の貞操を汚した容疑で逮捕された。 残る2人は、未成年の時に子どもができたカップルで、男性の方は女性の貞操を汚した罪で起訴されたが、3年後に取り下げられた。 高等法院は警察や検察に対し、成年年齢である18歳未満同士の性行為であっても、同意に基づく性行為とレイプを区別するよう命じた。 高等法院は、政府は「思春期の若者が犯罪者扱いされることなく性と生殖に関する健康情報やサービスにアクセスできるようにする」ための政策を調整すべきだとしている。 Centre for Reproductive Rightsで働く弁護士マーティン・オンヤンゴ氏は声明で、「あまりにも長い間、性犯罪法は本来保護すべきはずの若者たちに対する武器として使われてきた。そして、その負担は反論する力が最も弱い若者たちに最も重くのしかかってきた」「きょうの判断は、処罰を保護へと置き換え、思春期の若者たちの未来を破壊するのではなく支援するような、政策的および法的枠組みを構築することを求めるものだ」と述べた。 同NGOは、訴追されるのではないかとの恐怖からケニアの若者たちが「医療機関を避けるようになり、結果として意図しない妊娠、性感染症、そして危険な中絶の割合が高まっている」と主張している。 ケニアの法律では、16歳以上18歳未満の未成年と性行為をした者に拘禁15年を科すと規定されているが、統計では加害者が成人か未成年かの区別がされておらず、合意に基づく性行為で何人の未成年者が拘禁刑を科されたかを把握するのが困難となっている。 ケニア保健省、アフリカ人口保健研究センター、およびグットマッハー研究所が実施した最近の調査によると、ケニアでは2023年6月から2024年5月までの1年間に、世界でも極めて高い水準となる推定79万2000件の人工妊娠中絶が行われた。【翻訳編集】 AFPBB News

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