栃木の強殺、警視庁を投入 警察庁が異例指示 本格捜査へ

栃木県上三川(かみのかわ)町の住宅で親子3人が死傷した強盗殺人事件で、警察庁の楠芳伸長官は匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ=匿流)による広域的な事件に発展する可能性もあることから、警視庁などに捜査に加わるよう指示した。警視庁は関係する警察からの情報を集約し、事件の背後にいるとみられる中核的人物の摘発に向けた本格捜査に着手する。 警察法は広域組織犯罪に対処するため、警察庁長官が都道府県警の捜査態勢について必要な指示を出せると定める。この規定は1995年の地下鉄サリン事件などオウム真理教による一連の事件を受けて96年に導入された。これまで海外で日本人が被害にあったテロ事件やサイバー事案での適用はあったが、強盗事件では初めて。既に容疑者を逮捕し、管轄する県警が捜査している事件に警視庁を投入するのも異例の対応となる。 今回の事件では、現場から逃走した人物を警視庁や神奈川県警などが連携して追跡。実行役として16歳の高校生4人と、現場での指示役とみられる竹前海斗容疑者(28)と妻の美結容疑者(25)の計6人を強盗殺人容疑で逮捕した。警察当局は、さらに上位の指示役の存在を視野に調べている。 その後の捜査で、複数の県で匿流の関与が疑われる事件が浮上。関係性が明らかになれば、通常は合同捜査本部を組むが、それ以前に関係警察が連携し、実態解明に乗り出す必要があると判断し、22日付で指示した。 警察当局は匿流対策を強化している。2025年10月には、全国警察から警視庁に捜査員を集めた専従班を設置。捜査能力の高い警視庁の態勢を拡充し、管轄の枠を超えて連携することも想定していた。【深津誠】

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