「父と母に見せたい」勤務先のガールズバーで赤ん坊を出産、殺害した女に拘禁刑3年6月 遅すぎた懺悔

勤務先のガールズバーで出産した赤ちゃんを殺害し、殺人の罪に問われていた三枝珠莉亜被告(22)の判決公判が5月21日に開かれ、東京地裁は、拘禁刑3年6月の実刑判決を言い渡した。裁判で明らかになったのは、被告の身勝手かつ稚拙な犯行動機だった。 起訴状などによると三枝被告は’25年9月、東京・池袋(豊島区)にあるガールズバーの勤務中に、トイレで出産。赤ん坊が産声を上げたため、出産を知られると店をクビになり生活ができなくなると考え、首を絞めて殺害。その遺体をトイレ内のゴミ箱に捨てた。 5月14日の初公判で三枝被告は、起訴内容について問われると「間違いありません」と小さな声で認めていた。 翌15日の裁判では被告人質問が行われ、不遇な幼少期と犯行当日の詳細が明らかにされた。黒のパンツスーツ姿の三枝被告は無表情。肩にかかる髪の毛先は逮捕時と同じ、茶髪のままだった。 三枝被告には両親と年の離れた姉が2人おり、家族仲は良好だった。しかし、小学1年生の時に父親が他界し、生活が暗転。母親がアルコール依存症となり、一日中酔っぱらった状態で、部屋はお酒の空き缶、空き瓶が散乱した。そんな母親を避けるため、三枝被告は部屋に籠(こも)るようになる。食事は母の友人がコンビニに連れていくなどして面倒を見てくれたという。 小学5年生の時には男子生徒からのイジメをきっかけに不登校に。感情を押し込むようになった三枝被告は姉から「黙ってんじゃねーよ」「泣けば済むと思ってるのか」などと叱られるようになり、意思表示ができなくなっていったそうだ。 中学2年生の時に母が他界。姉の支援もあり高校を卒業し、美容系の専門学校に進学するために’22年に上京するが、学校になじめず、やがて行かなくなってしまう。洋服や推し活におカネを浪費し、家賃を滞納。姉から実家に戻るよう言われるが拒否し、知人宅に居候するようになる。そして、キャバクラなどでアルバイトを始め、’23年に犯行現場となったガールズバーで働き始めている。そこで出会ったのが客のAさんだった。 三枝被告はAさんに好意を抱き、肉体関係を持った。Aさんは関西在住のため遠距離恋愛になることを了承し、同年11月に交際をスタートさせている。性交渉は数回だったが毎回、避妊はしなかったという。「なぜ避妊しなかったのか?」と弁護人から問われると、 「簡単に妊娠するわけないと思っていた」 と答えた。しかし’25年2月にAさんが三枝被告の浮気を疑い、LINEをブロック。同年3月に妊娠に気づくが、ブロックされていたため連絡が取れない状態だった。同年9月にAさんが再び店を訪れるが、「拒絶されるのが怖かった」と妊娠を告げなかったという。 妊娠が発覚してからも、自ら病院で受診することもなかった。その理由について、勤務先で財布を盗まれたり、身分証などを持っていなかったことなどを挙げたが、 「姉に相談すれば怒られる。店に相談すればクビになる」 と考え、周囲に相談することはなかった。その当時、居候先の知人からも出ていくよう言われた三枝被告は、勤務先のガールズバーに荷物を置かせてもらい、ネットカフェで生活していたという。ネットで妊娠について検索し、 「女の子だったら『美』、男の子だったら『星』を入れよう」 と名前を考えていたと話した。そして9月22日に事件は起きた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加