「人を殺した」発言も拘束せず 現場付近で座り込む容疑者らしき人物を住民が目撃 兵庫・たつの市母娘殺害事件

兵庫県たつの市で親子2人が殺害された事件で、指名手配された男が遺体発見前に「人を殺した」と警察に話していたことが分かった。しかし具体性がなく対応は取られず、その後の足取りが捜査の焦点となっている。 ◆大山賢二容疑者を指名手配 黒いズボンに白いシャツ姿で歩く男。殺人の疑いで指名手配された住所・職業不詳の大山賢二容疑者42歳だ。 事件は5月19日、兵庫県・たつの市の住宅で2人の女性が倒れた状態で発見され、明らかになった。 被害に遭ったのは住人の田中澄惠さん74歳と娘の千尋さん52歳だ。 司法解剖の結果、2人は5月13日ごろに死亡したとみられることが判明した。 犯人の行方を追っていた警察は24日、娘の千尋さんを殺害した疑いで大山容疑者を指名手配した。 ◆遺体発見前に警察が大山容疑者と接触 実は警察が公開した映像の前日、現場から28キロメートルほど離れた兵庫県・高砂市内で、大山容疑者の姿が警察によって確認されていたのだ。 捜査関係者によると16日、高砂市内の路上で寝ていた大山容疑者に警察官が声をかけた。 その際、大山容疑者が「人を殺した」などと話したという。しかし、その話に具体性がなかったことなどから警察官は身柄を拘束するなどしなかった上、大山容疑者を事件現場近くまで送っていた。 その翌日17日の午前5時ごろ、大山容疑者と特徴のよく似た人物が現場近くを歩いている様子が防犯カメラに捉えられていた。 ◆現場付近の住宅の玄関前に座り込む姿が目撃 また同じ17日の早朝、大山容疑者とみられる人物が現場近くにある住宅の玄関前に座り込んでいたのを住民が目撃していた。 住民は「朝ランニングに出かけようって開けたときに、パッと見たら何かいるなと思って見たら(大山容疑者らしき人物が)ここに座っていた。特徴は今公開されている姿と同じで、マスクの下に無精ヒゲ、整えられてないヒゲがあったぐらいかな」と話す。 さらに別の住民は「変な音がしてたらしい、ギリギリギリギリギリみたいな。それが何の音かわからないけど、ギリギリギリギリとかキュルキュルみたいな音がしていて」と話した。 その後、不審者として110番通報したものの警察の到着前に姿を消したという。 ◆「人を殺した」と話す人物への対応は適切だったか 遺体発見前とはいえ「人を殺した」と話している人物に対する対応は適切だったのか。 元埼玉県警捜査一課の佐々木成三氏は「具現性もそこはなかったという判断だったと思いますね。例えば現場において返り血を浴びている服を持っていたとか、供述以外で何か具現性となる状況証拠、客観的証拠は持っていたのか。こういったことも一つの具現性になりますね。(今回は)それがなかったんだと思います」と分析した。 一方で容疑者逮捕後には、当時の対応が適切だったかについて検証が必要だとしている。 現場となった田中さんの家の隣に10年ほど前まで住んでいた大山容疑者。警察はその行方を追っている。 (「イット!」5月25日放送より)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加