巨人・阿部慎之助前監督、「もちろん、そう」辞任は自分で決断 チームに話が及ぶと涙「こういう形で……」

わずか1日足らずで、厳しい決断を下した。巨人・阿部慎之助監督(47)は現行犯逮捕されてから一夜明けた26日、山口寿一オーナーに辞任を申し入れた。受理された後、東京・大手町の球団事務所で謝罪会見。「伝統ある巨人軍の監督の名も汚してしまった」。2年ぶりのセ・リーグ王座奪還と2012年以来の日本一を目指し、「前進」を掲げた就任3年目。その旅路は開幕から約2カ月で、あっけなく終わりを迎えた。 この日着るべきユニホームではなく上下黒色のスーツで、阿部監督は深々と頭を下げた。「家族のトラブルで多大なご心配とご迷惑をかけました。謝罪できることに感謝しております」。目の周りは泣き腫らしたのか、赤みを帯びていた。 阿部監督は25日午後7時ごろ、東京都渋谷区の自宅で長女(18)に暴行を加えた疑いで現行犯逮捕された。翌26日に釈放された。 球団が確認した事実関係によると、阿部監督はけんかを始めた姉妹を止めようとした際、長女に言い返されたことに腹を立て、襟元をつかんで投げ飛ばすなどした。長女は直後、チャットGPTに聞いたところ児童相談所への通報を勧められた。阿部監督は同所から連絡を受けた警視庁渋谷署に現行犯逮捕された。 長女にけがはなかった。過去にトラブルはなく、衝動的な通報の可能性もある。釈放もされている。それでも指揮官の意志は固かった。報道陣に自ら辞任を決めたかを聞かれ、「もちろん、そう」と言い切った。選手時代を含め四半世紀以上の苦楽ともにした巨人軍。「常に紳士たれ」の野球人生を歩んできたからこそ、潔くけじめをつけたのだろう。 親心も見せた。結果の重大さを考えれば、家族への影響も計り知れない。「娘も高校3年の年ごろ。どうかみなさま、温かく見守っていただければ幸いです」と求めた。 会見終盤、残してきたチームに話が及んだときだった。目が潤み、声を詰まらせた。「こういう形で……、去るってことは…、本当にご迷惑をかけている…」。4連敗から心機一転、逆襲を期す交流戦の矢先。戦線を離れる悔しさとふがいなさで、涙を拭った。 「俺は巨人が好きだ」と公言。時に批判を浴びるほどの熱血指導で選手を鍛え上げてきた。そのあふれる情熱を誤った方向に発してしまったのか。「伝統ある巨人軍」の復活を道半ばにして、ユニホームに別れを告げた。

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