3月24日、浜松市中央区で軽トラックが小学生の列に突っ込み、4人が死傷した事故で、逮捕された男は事故が起きた際「知人宅からの帰り道だった」と供述していることが新たに分かりました。警察は、春休みの子どもたちを守るため取り締まりの強化などを進めています。 3月27日も多くの人が手を合わせに訪れた事故現場。亡くなった女子児童が好きな色だったという黄色の花が目立ちます。日に日に増える花束は小さな命が奪われた悲しみを物語っています。 <琴陽さんと同じ学年の児童> 「琴陽ちゃん痛かったねって。春休み中に事故起きて亡くなっちゃったから悲しかった」 この事故は3月24日の夕方、浜松市中央区舘山寺町で軽トラックが自転車の小学生4人の列に後ろから突っ込み、近くに住む2年生の石川琴陽さんが死亡、琴陽さんの姉が意識不明の重体、他の2人の女子児童が軽傷を負ったものです。 事故が起きた地域は、自転車が無いと子どもが遊びに行くのも難しい地域ですが、地元の人によりますと路側帯や歩道などの整備は進んでいないと指摘します。 <献花した人> 「地元の人は気をつけてゆっくり走ってくれるので、そんな事故起こる?という感じ。ショックすぎて最初は言葉が出なかった」 <浜松総局 寺坂元貴記者> 「事故が起きた現場は路側帯の幅が1メートルほどしかありません。琴陽さんの父親はこの道は危険だから自転車で走らないよう伝えていたそうです」 琴陽さんの父親は、SBSの取材に対し「まだ子どもは8歳と10歳。これから楽しいことがあると思うと急に普通の家族をつぶされた。信じられない」と話しました。いまも集中治療室にいる10歳の姉には「がんばれ、がんばれ」と繰り返し語りかけたそうです。 軽トラックを運転し小学生4人をはね、過失運転致死傷の疑いで3月26日に送検された容疑者の男(78)は、警察の取り調べに対し「知人宅から帰る途中だった」などと供述していることが新たに分かりました。現場は、男にとって走りなれた道だったとみられています。