1995年に東京都内のゲーム喫茶を襲撃し現金を奪ったとして、強盗傷害罪に問われた相原久仁雄被告(62)は10日、東京地裁で開かれた裁判員裁判の初公判で「間違いはありません」と起訴内容を認めた。被告は事件直後にフィリピンに逃亡し、逮捕されたのは30年後の2025年だった。初公判前に拘置所で面会した記者に「捕まると思ったことは一度もない」などと逃亡生活について語っていた。 起訴状によると、相原被告は95年2月10日午前3時10分ごろ、知人ら2人と共謀し、東京都大田区のゲーム喫茶を襲撃。男性経営者をナイフで刺すなどして全治3週間のけがをさせ、現金約70万円を奪ったとされる。 共犯とされる2人は有罪判決を受けて刑期を終えているが、海外にいる場合は刑事訴訟法の規定で公訴時効の進行が停止する。 被告は東京拘置所で複数回にわたって毎日新聞の取材に応じた。フィリピンに逃亡した理由は「日本で出会った婚約者がフィリピンに帰っていて、彼女とおなかの中にいた子どもに会うため」と説明した。 だが、出産後間もなく関係は破綻。別のフィリピン人女性と内縁関係となり、首都マニラの南に位置するパサイ市で生活していたという。フェイスブックに趣味の自転車の様子をつづることもあり、「フィリピンに一生いると思っていた」と振り返った。 国際手配されていた被告は25年6月、現地当局に拘束された。その後、日本に強制送還され、警視庁が逮捕した。【菅健吾】