仏人女性と子ども5人を救出 パキスタンで10年超監禁と虐待

ペシャワル、パキスタン、6月25日 (AP) ー パキスタン北西部のカイバル・パクトゥンクワ州で、夫から10年以上にわたり監禁され、長年に及ぶドメスティックバイオレンスを受けていたと訴えが出されたことを受け、地元警察は17日までに、フランス国籍の女性(54)と子ども5人を救出、夫の男を逮捕した。 地元警察当局によると、救出されたのはシルビ・ヤスミナさん。アフガニスタン国境に近い同州バラにある、日干しレンガ造りの小さな家から保護された。警察は、ヤスミナさんに対する暴行などの疑いで、夫のアフマド・カン容疑者を逮捕し、詳しい経緯を調べている。 警察および地元当局によると、ヤスミナさんの息子の1人が家を抜け出して地元の警察署に駆け込んだことで事件が発覚した。その後、警察が自宅に踏み込み、ヤスミナさんと子どもたちを救出した。現在は保護のため、女性警察署へ移送されている。 地元の警察署長は、ヤスミナさんがフランスへの帰国を希望していると明かし、送還に向けて首都イスラマバードにあるフランス大使館などの関係機関と調整を進めていると述べた。 警察の初期捜査に対し、ヤスミナさんは「夫から身体的・精神的な虐待を受けていた。夫は極めて凶暴な性格だった」と供述。AP通信の取材に応じた警察署長によると、ヤスミナさんらが発見されたのは荒れ果てた小さな一室で、彼女の顔には一目でわかる負傷の痕跡があったという。 ヤスミナさんは「2014年にパキスタンへ移住して以来、自由のない生活を強いられていた」と訴えており、容疑者の夫が自身や子どもたちの自由を奪い、適切な世話も怠っていたと主張している。 2人はオーストラリアで結婚。2014年に2人の年長の子どもを連れてパキスタンへ移住し、その後バラに定住した。子ども5人のうち2人はパキスタン移住前に、残りの3人は移住後に生まれたという。警察当局は、子どもたちは学校に通わせてもらえず、教育の機会を奪われていたと指摘。 警察が記録した動画の中で、ヤスミナさんは英語と現地語のパシュトー語を交えて話し、救出してくれた警察官への感謝を述べるとともに、フランスへの帰国を改めて強く希望した。 パキスタンではDVが深刻な社会問題となっている。人権団体によると、夫や親族からの身体的・精神的虐待の被害は毎年数百件報告されているが、表沙汰にならない潜在的なケースはさらに多いとみられている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)

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