広島県三原市で発生した強盗殺人事件で、逮捕された男と被害者が学生時代からの知人だったことが明らかになった。2人は別の事件で共犯関係にあったとみられる一方、その後は容疑者と被害者という立場になった。捜査が進む中、“口封じ”を目的とした犯行の可能性も浮上しており、事件の背景に注目が集まっている。 ◆幼なじみが被害者と容疑者に 強盗殺人事件の謎 共に笑みを浮かべながら何かを見つめる様子で写真に収まる2人の人物。 2人は学生時代からの顔なじみで、ある事件では共犯関係。そして別の事件では、強盗殺人事件の被害者と容疑者の関係になっていた。 2026年4月、広島県三原市内で遺体で見つかった徳田雅希さん(当時29)と、その徳田さんを殺害し、強盗も企てたとして逮捕された倉本幹太容疑者(29)。 徳田さんの仕事仲間: (倉本容疑者は)幼なじみと言っていました、徳田さんと。(徳田さんは)明るくて、コミュニケーションも上手な方でした。 逮捕された倉本容疑者は、学生時代からの顔なじみの徳田さんに約700万円にも及ぶ多額の金を借りていた。謎多き事件を巡り、鍵を握る容疑者と被害者の関係性。そして、容疑者の犯行動機とは一体何だったのか――。 倉本容疑者の供述(警察の調べに): 私はしていません。 倉本容疑者は2026年3月、広島県三原市にある会社の敷地内に深い穴を掘り、徳田さんを生き埋めにして窒息死させた疑いが持たれている。 事件に巻き込まれる直前の徳田さんの様子について、徳田さんの仕事仲間は特に異変は感じなかったと語る。 徳田さんの仕事仲間: (Q.最後に会ったのは?)3月9日。 (Q.その時の様子は?)普段と変わりなくて、全然(異変に)気づかなくて…。 こうした中、事件当日の状況が少しずつ明らかになってきた。 広瀬修一キャスター: 防犯カメラがあります。1台、もう1台と複数台設置されています。いずれも、人や車が出入りする方向に向けられています。 付近の防犯カメラには、倉本容疑者と徳田さんが事件のあった現場に2人で向かう様子が映っていた一方、立ち去る際は倉本容疑者のみが映っていたという。 この間に倉本容疑者は徳田さんを地中に埋めたのだろうか。 そして、倉本容疑者が事件発覚を逃れるため、“隠ぺい工作”とも取れる行動をとっていたことも新たに明らかになった。 広瀬修一キャスター: 捜査関係者によりますと、倉本容疑者はこの土地の管理者から重機を使って土地をならす作業を依頼されていたことが新たに分かりました。この作業中に徳田さんを埋めるための穴を掘ったとみられています。 ◆別の事件巡る“口封じ”が犯行動機の一つか 県警は29日の会見で、こうした行動について、別の事件を巡る“口封じ”が犯行動機のひとつにあるとの見方を示した。 その事件とは、三原市の事件の前の2026年2月、隣接する東広島市で起きた放火殺人事件だ。 この火災があった住宅の裏庭で、この家に住むリフォーム会社社長の川本健一さん(当時49)が血を流して倒れているのが見つかり、その後死亡。川本さんは首を刃物で複数回刺されていた。 この時、火災によるやけどを負った川本さんの妻は「訪ねてきた男に襲われた」と話している。 倉本容疑者は川本さんの甥にあたり、川本さんが経営していた会社の元従業員でもあったという。 そして、この放火殺人の捜査で徳田さんが捜査線上に浮上。さらに、倉本容疑者と徳田さんが共犯関係にあったとみられる中で、倉本容疑者が徳田さんを口封じのために殺害したとみられている。 “口封じ”で殺害までに至った動機について、元埼玉県警捜査一課の佐々木成三氏は次のように指摘する。 元埼玉県警捜査一課・佐々木成三氏: 被害者(川本さん)の奥さん、妻がですね、容疑者の顔を見てるという大きなポイントだと思うんですね。 さらに佐々木氏は、倉本容疑者の徳田さんへの700万円の借金に加え、別件で逮捕・起訴された詐欺事件の捜査も動機解明につながるという。 元埼玉県警捜査一課・佐々木成三氏: 放火殺人の被害者の会社に対しての詐欺の罪名で数回逮捕・起訴されているということは、強盗殺人の動機につながるところになると思います。 (「イット!」6月30日放送より)