鹿児島県警の情報漏えいを巡り、県警が福岡市のウェブメディアを強制捜査したことについて、鹿児島検察審査会は6日までに、公務員職権乱用などの疑いで告発された野川明輝前本部長らを不起訴とした鹿児島地検の処分に関し、「不起訴相当」と議決した。「慎重に審査した結果、検察の裁定を覆すに至らなかった」としている。昨年12月24日付。 東京都の出版社の男性社長が不服を申し立てていた。申立書によると、県警は同4月にウェブメディアを家宅捜索し、取材データを押収。その中から捜査対象とは別の情報漏えい事件が発覚し、取材源を突き止めた上で容疑者を逮捕した疑いがあり公務員職権乱用などに当たる、と主張していた。 男性は同6月に告発。地検は同7月、嫌疑なしで不起訴とし、男性が検察審査会に不服を申し立てた。告発では、ウェブメディアが県警の不祥事に関する記事を載せていたことを背景に「報道機関の言論の自由を奪う由々しき事態だ」などと指摘していた。